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今日も涙の日が落ちるー「お帰り寅さん」

2020-01-06
桑田佳祐さんによるテーマ曲から
「いつもこの茶の間におじさんやみんながいた」
満男を中心によみがえる「お帰り寅さん」

冒頭のテーマ曲から涙が落ちる映画があるだろうか。桑田佳祐さんが土手でレトロな衣装に革鞄を置き巻き舌調で唄うテーマ曲、ここ数年間の桑田さんの「昭和レトロ回帰」な音楽のあり方(特にソロ)とも相まって、この50作目のオープニングとしていつも輝いていた正月の「寅さん」が帰ってきた。現在も葛飾柴又の帝釈天への参道で「くるまや」はお洒落なカフェとして団子も売るという設定から、リアルな下町の光景を僕は想像できた。馴染みのキャストは、映画中のキャラクターとしてこの令和の時代に蘇るとともに、役者として歳を重ねたリアルな人間としての現在と重なり、昭和44年の第1作から50年という時を感じさせた。

単に過去の映像を重ねたのみという作為的な回顧ではなく、シリーズを貫く恋と人情を貫くテーマにおいて昭和から平成そして令和への課題が描かれているようでもあった。満男の回顧に登場してくる寅さんは、相変わらず無鉄砲で喧嘩っ早いが人情味が厚い。「いつもこの茶の間におじさんとみんながいた」という家族の集まる茶の間は、今の時代に失われてしまったものだ。恋をするが最終的に踏み出せない寅さんのあり方が、様々な人間の微妙な心の揺れを描き出して来たことを、あらためてこの50作目は感得させてくれる。あの素晴らしい時代は、いづこへ行ってしまったのであろうか?今回の映画で触れられる訳ではないが、思うに第45作目(平成4年12月公開)「男はつらいよ 寅次郎の青春」では、この宮崎をロケ地として、油津の堀河運河や青島神社などが舞台となる。まさに日本各地に寅さんは、今も生きているのかもしれない。

言いたいことを言えそうで言えない日本の心
山田洋次監督の描く恋と家族と生きる人々
50作以後へ「寅さんの時代」を引き継ぐのは僕たちなのである。


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