知識は比較し関連づけて
2019-12-27
「松尾芭蕉」と覚えるのみではなくどのように俳諧を第一級の文芸に仕立て上げたのか?
疑問を調べて他者と要点の違いなども擦り合わせて・・・
年内最後の授業日、小学校・中学校は終業式を終えているが今や大学はこの時期まで講義実施日である。遠方に実家がある学生などは航空機を利用しての帰省となり、その運賃も高くなってしまっている時季。2年生に関しては年明けに成人式もあるゆえ、年末年始は帰省しないと云う学生もいるようだ。そんな状況での「文学史」の講義、15回のうちあと4回となり時代は近世(江戸時代)に入ることに。主に俳諧がいかに興隆し芭蕉がその文芸性を高めたのかを、資料を読みながら考える内容である。
講義内容に該当する部分を、事前にテキストから要点を書き抜いておくのが講義参加の前提である。講義の冒頭でその要点を学生が班を構成して対話する。今回は「芭蕉が俳諧で中心となるまでの状況」について、人物などをあげながら説明要点を発表するというもの。「松永貞徳」「西山宗因」などとともに「井原西鶴」などの名も挙がり、それぞれ「詞付」「心付」そして芭蕉は「匂付」であると言った内容も紹介された。中世の連歌の流れを引き継ぎながら、「諧謔」がいかに生み出されていくか。その後は、初期の若かりし頃の芭蕉の句と40歳頃の句を読み比べて気づいたことを発表するという展開。知識を構成しているのは、すべて資料の比較と関連づけからである。
これにて年内の講義は終了
そして会議なども終えて同僚との語らい
しばし落ち着ける時間がやって来たが。
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