講義で元気
2019-11-14
講義をする際の気持ちの高まり話が興に乗り受講者と対話が成り立つとき
やはり講義は好き
この10月から勤務体制に変化があり、日々が緊張感を帯びるようになった。ある意味で中高現職教員だった頃の勤務と同じようでもあり、大学教員となってからの自由裁量な時間の使い方を省みる機会ともなっている。現職教員をしながら大学院生として二足の草鞋を履いていた頃は、ともかく労働時間が自由裁量になれば、どんなに効率的かと憧れていた。仕事内容と質を考えてもただ単に勤務時間に拘束されるだけでは、「いい仕事」はできないだろうと思っていた。その後、大学非常勤を2年間経験したが、3箇所の大学へ通勤時間もまばらに通いすべてを自己管理することにもなかなかの苦労があった。人は常に無い物ねだりをする動物である。だがいずれの勤務体制でも、「授業」「講義」については楽しみであり元気になってしまうぐらい好きだと言えるのは今も昔も変わらない。
どんなに忙しくて時間に追われていても、「講義」に向かう際の躍動する気持ちが萎えることはない。学生たちと同じ教室空間に入り、語り始めて次第に呼吸や目線が合ってくる。学生たちが学びたいと云う思いを訴える表情になり、こちらが提供する情報に視線が熱くなり始める。笑いあり苦い表情ありとなれば、講義内容の題材に深く入って来ているのがわかる。刹那に我に帰ってみたとき、言葉にならない幸福感を抱いていることに気づく。人間は人々と心を交わすことで初めて、自己存在を確かめられる。「講義」と云うのは、将来ある学生たちに希望を与えるものに他ならない。その希望の光を学生の目の奥に見たとき、まさに教師としての自分という存在が堪らなく嬉しくなる。そんな自己陶酔的な気持ちから、今日も元気をいただく。
教える空間でこその自己を見つめて
オムニバス講義の3回分に集中して
今日も講義で元気
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