この大学の声を繋ぐ
2019-10-19
同窓生の方々の声長い糸の今此処に立つ
志を繋ぎ未来へと
個々人の存在からして、「わたしひとり」ではあり得ない。先祖たる人々の命が繋がってこそ、「我」が今現在存在できる。多くの「生きる」を背負って、人間は今此処を生きている。背負った過去の時間の重みは計り知れないが、多くは無自覚に自らの人生を生きる。生きていて時折、不思議な縁や不思議な経験をするのは、何らかの過去の糸が現在に露出した刹那なのではないだろうか。日常では考えもしない生命や細胞の継承、生きることそのののがリレーの一走者のようなもので、見えないバトンを過去から受け取り次世代に向けて引き渡している。などと生きる必然と無常を思うのである。
機会あって大学学部の同窓会の会合に出席した。創立から130年以上の歴史を持つ学部では、多くの卒業生が県内で教員となって活躍している。今や地方国立大学教育学部の使命は、県内の教員養成と明らかに定義されたが、様々な卒業生の方々にお会いすると過去からその方向性は一貫していることが知られる。僕自身は赴任して7年目になるが、既に10人以上のゼミ卒業生が県内外で教員として活躍している。彼らが現場で頑張っているという話を聞いたり、あれこれ想像するに誠に貴重な教育学部の継承を行なっているという自覚が芽生える。「教育」とはまさに「人を繋いでいくこと」、明日の宮崎のために今何ができるかである。
街中にあった木造校舎の時代から
宮崎県内で多くの子どもたちのために
今此処にいるわたし
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