立秋までの大学前期
2019-08-09
前期講義予備日全校種で一番遅く夏休みへ
甲子園も始まり立秋を迎えているが
今週前半の台風による午前中休講措置、そして1ヶ月前の大雨による午後の休講措置、二つを抱き合わせて午前と午後を各「予備日」として試験と補講が実施された。この日をもってようやく前期の大学暦は終了となる。4月9日の授業開始日から、丸4ヶ月間ということになる。世間はすっかりお盆休みモードが近づき、夏の甲子園が開幕して既に暦の上では立秋を迎えた。既に社会的にも認識されて来たが、大学の「半期15回遵守」は、特に長期休暇の始まりを大幅に遅くしている。私学などの多くは7月中に授業期間を終えているが、それは4月の始まりが入学式直後とか、祝日も構わずに講義日にしているなどの荒技によるもの。僕らの時代、7月上旬で講義はほぼ終わっていた頃が懐かしい。近所の公共温泉で雑談をしていて、「まだ大学は夏休みじゃないんですか?」と不思議がられているのも無理のないことかもしれない。
「ほとんど出席せずともレポートを出せば単位取得」など、僕らの時代は「評価」がどうなっているのかと思う講義科目も多かった記憶がある。学生の自主的な学びに委ねられ、僕の母校などでは「授業に出ないで本を読んでいる方が著名になる」などの乱暴な学内迷信さえ蔓延っていた。そうした時代が省みられて、「単位の実質化」が求められて来た時世から「15回必須」が厳しく遵守されるようになった。過去の負の部分のみが焦点化され、真の「実質化」は何かと考えることもある。「放っておいても本を読む」時世ではなく、講義外学修を確実に積めるような仕掛けが必要な時代なのだと思う。半期で課題図書を何冊読むことになるか?大学生の読書の実態調査からして、こうした部分にも教える側の施策が必要になった。しかも強制的にではなく、興味関心を引き出しながらの読書に誘う。そんな講義展開を可能とするには、講義が内発的な動機付けになるような工夫が必要だ。双方が嫌々15回も顔を突き合わせるのは、あまり好ましい「単位」ではない。などと考えて、あれこれ講義の方法を模索する日々であるが、僕たちの試験やレポートの採点は確実にお盆休みに突入する。
真に「学び」真に「力がつく」ためには
大学のあり方は国の未来を左右するだろう
本日から2日間は、オープンキャンパスが開催される。
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