書作品にあらためて挑む
2019-07-14
所属していたサークルの70周年記念展に勢いで申し込んでみたが
やはり筆をいまもう一度
大学時代に「書道会」というサークルに所属していた。入学直後に体操・ソフトボール・応援団などの体育会を含めてあれこれサークルを探していた際に、教師になるなら板書の文字が綺麗であった方がよいと実利に傾いて入会した。大学では学問をすると決めていたことも、高校まで部活で運動していた僕を芸術系に導いた動機でもあった。いざ入会してみると、様々な学部の様々な背景を持った先輩たちがいて、誠に青春の大きな刺激となった。何事も入れ込みやすい性格ゆえ、最終的には幹事長(部長)や東京学生連盟の記念展覧会の委員長まで経験することになった。その経験が大きな社会勉強になったのは言うまでもない。今もお付き合いのある先輩後輩たちからは、大きな刺激をもらい続けている。
冒頭に記したがその「書道会」の70周年記念展が、今月下旬から東京は北千住で開催される。昨年来、実行委員会から懇切丁寧な案内をいただいており、出品申込〆切である昨年末になんとか作品を書こうとWebで申込を済ませていた。だが日々の研究・教育や大学での役職もあって、なかなか計画的には作品を書く余裕を失い、これは不可能かと諦めかけていた。最近になって実行委員会の後輩諸氏からメールをいただき、作品題や釈文(書体によっては読みにくいので、作品に書かれた文字を明らかにする文)を求められた。現在、ある雑誌への投稿論文の〆切も近く、このまま断念しようかと思っていたが、後輩のメールにやはり奮起せねばとメールへ情報を返信した。投稿論文では「短歌における音声言語」に関連したことを書いている中で、「文字芸術」を制作するという行為との相関が、自分でも楽しくなってきたことも奮起した大きな要因だ。書く内容は自詠の短歌、若山牧水が揮毫したような雰囲気の文字で小品の制作構想を練った。かくして、経験できることはしておくという人生の信念も通すことができそうである。
文字と音声との文化的な奥行き
筆で記すか声に出すか
自らの身体を使いできる限りの表現に挑む。
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