学び方・学ぶことを多方向から
2019-07-06
職業意識を養うためにひらがなの成り立ちを知っておくために
実効性のある深い学びとは・・・
県内高等学校の授業研究会に参加し、公開授業を参観した。2コマの授業はそれぞれの教科で職業意識を養う内容構成が為され、学校の特色に適ったものであると感心した。「学校の学びが社会で実効性のあるものではない」という疑問はいつの時代も生じるものであるが、授業改善に努力している現場の先生方も多いと認識を新たにした。当該校の先生の一人が昨年僕が担当した教員免許更新講習を受講したと聞かされたが、どうやら「小中学校では活動型授業への改革が為されているが、高校では未だ一斉授業型から抜け出せていない場合が多い」と言った僕の講習での発言を真摯に受け止めてくれていたようだ。彼女の高校授業は、実に有効な活動型なのであった。
公開授業も終了時間を待たずに、午後の大学講義のためにキャンパスへと戻った。「文学史」の講義では『土佐日記』を写本で冒頭部分を読み解くという活動を実施した。教育学部の学生に文献学(写本の翻字・解読)は無用という向きもあろうが、いやいやそういう訳でもあるまい。小中高校いずれの学校種の教員になるにも、「ひらがな」の成り立ちを知っておく必要があるゆえである。「乎・止・己・毛・数・奈・留」(ひらがな字母)+「日記」(漢字)とひらがなの「字母」を意識することで、その成り立ちを知り日本語表記に問題意識を高める。『文学史』は知識ではなく、「書くこと」の根源的な「表記」意識を醸成するためにも学ぶべきなのである。
何をなぜどのように学ぶか
問題意識を持つことから授業を創る
何よりも教師がまずは学ぶことである。
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