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「うどんのごとしと」ーみやざきの味わい

2019-06-13
「日向人うどんのごとしと言はれたり地鶏もをれば目光もをり」
(伊藤一彦『微笑の空』より)
宮崎郷土料理をいただく幸せ

リストアップするように数えたことはないが、馴染みとなった店は少なくない。その条件などを考えてみたが、何より素材が新鮮で安心できること。調理やメニューにいつも工夫があること。誰かれを問わず客との会話が良好な主人や店員がいること。この三点が共通しているのではないかと思った。この条件は違った角度の見方のようだが、いずれも客の立場を慮る思考であると言えるようだ。自らが食べたい食材を最良の旨みを引き出すように調理し、そのこだわりについて対話を重ねより食べる立場の受け止め方を知るというである。どんな仕事でも同様であると思うが、自らが置かれた状況で先方の意を汲めることが肝要であろう。自らの主張が強すぎれば、「先方の意」に目が届かなくなってしまう。研究者として料理店のあり方に学ぶべきことは少なくない。

冒頭の伊藤先生の歌、日向の名物料理が三種が盛られ、各々が「人」の比喩となるユニークな一首である。一般的に「日向人うどんのごとし」と云われているのだろう、確かに宮崎県内には香川ほど有名ではないが、うどん屋さんが実に多い。その麺は関東出身の僕には過度なほど柔らかく、その汁からは日向灘の海幸の香りが漂う。ある友人によれば「二日酔いには最適」であるようだ。どうしてもコシのある麺を求めてしまいがちであるが、醤油の味と同様に「郷に入れば郷に従え」で慣れるとその柔らかさがたまらなくなる。地鶏も目光もそうであるが、圧倒的な主張があるわけではなく、穏やかながら素材の旨みが存分に味わえるのがよい。料理も誇れる自然からの賜物であるという思考を尊重したくなる。地元紙の記事に曰く、かのイチローさんは宮崎牛を知って以来「こんな美味しい肉は食べたことがない」と、現役時代から現在まで十数年間にわたり米国の自宅までかなりの量を空輸して食材として愛顧しているらしい。超一流の眼が日向の味に馴染んだと云うこと。せっかく食材豊かな日向に住んでいるからには、「目光」よろしく美味しいものを発見し続けたいと思う。

この日は「鰹のレア揚げ」が絶品
良質なタンパク質に締めは冷や汁を
うどんのような人柄に感謝

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