勝敗はつけるべきか?ー令和老若歌合へ向けて
2019-05-22
県歌人協会の企画宮崎大学短歌会も参加しての歌合
老若男女の交流の場として
来月6月30日(日)に、県歌人協会の主催で「令和老若歌合」という企画が開催される。協会の方々と宮崎大学短歌会のメンバーが混在してチームを構成して短歌を競い合うというものである。宮崎県内では短歌関係の行事が盛んではあるが、参加者の平均年齢が高い。少しでも若い人との交流機会を持ち、今後も永く継続するようにしたいものである。もっとも高齢化は、何も「短歌」を嗜む人のみの問題ではあるまい。このように分野ごとに世代間交流を、積極的に仕掛ける必要があるように思う。「令和」を機として、ぜひ危機感を持ってこのような交流を前向きに行いたい。こんなことも考えて、企画では「歌合とは?」という題で講演もすることになった。自らが世代的にも仕事的にも、交流を促す使命を負っていることを自覚しつつ。
この日は宮崎大学短歌会の歌会であったが、県歌人協会の方々に来訪していただき、本学附属図書館で打ち合わせ会議を持った。その中で今回の「歌合」で、勝敗はつけるべきか否か?という議論になった。もとより短歌は、「勝ち」「負け」と二項対立で割り切れるものなのだろうか。「(現代版)歌合」にも様々な形式がある。「大学短歌バトル」(角川主催)のように、「剣道」の競技方式に似た形で対戦する一首ごとに勝敗をつける形式。この場合は2手先勝すれば、勝敗は決してしまい大将戦に虚しさも伴う。宮崎で開催される「牧水短歌甲子園」(日向市主催)では、3人それぞれが歌のアピールと質問を行い、すべてを終えた時点で勝敗を決する。短歌の出来栄えはもちろんであるが、アピールや質問の巧みさなど総合的なチーム力が問われ、個々に勝敗の責が負うことも少ない。やはり「勝敗をつけるか否か」という問いでは結論には至らず、「勝敗もつけるが一対一では抗わない」という融合策が選択された。これぞ日向方式と呼ぶにふさわしい企画内容となった。
今一度、根本的に歌合を考えてみる
対抗ではなく対話の場として
企画へ向けて宮崎大学短歌会の新たな地域交流である。
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