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小学校専科制を考えるために

2019-04-19
小学校高学年での専科制を諮問
小1と小6の「国語」にはどれほどの開きが
中学校へ導く学習・発達段階への考慮

宮崎日日新聞でも1面で扱われたが、「小学校(高学年)専科制」の検討が中教審に諮問された。現場では既に「音楽」「理科」などの技能や実験を伴う科目において、「専科の先生」が担当する率がそれなりであることは知られている。だが「算数」「国語」などにおいてはほとんど「担任制」で、学級担任が多くの教科を授業するのが一般的である。「外国語(主として英語)」が「活動」から「教科化」されたことで、なお一層「専科」導入への気運が高まり「働き方改革」の潮流も伴って、今後の積極的な導入が期待される。「国語」について考えてみても、小1の学習内容と小6では大きな違いがある、というより「違う科目」と言った方が適切ではないかと思うほどのギャップがある。「第1次言語(音声言語)」から「第2次言語(文字言語)」への橋渡し期と、多様な「物語の読解」は別物と言わざるを得ないと思う。

教職大学院「内容開発研究(古典)」という講義のオムニバス(複数担当)での担当回が始まった。初回は新元号「令和」について、それぞれの校種で児童・生徒向けにコメントするという「場面指導」を実演してもらった。受講する1名は「小学校3年生向け」に、もう1名は「高校1年生向け」に考案時間15分の後にスピーチをしてもらった。眼目として典拠となった『万葉集』について、どのようなコメント内容にするかが課題であった。小学校ではこれをいかに「噛み砕いた表現」で伝えるか、高校では「古文・漢文」の知識に関連させたものにするか、という双方の課題が見えて僕自身も勉強になった。特に「小学校での国語の専門性とは何か?」という命題は、今後も十分に検討していくべきと考えさせられた。もとより「国語」という教科での「学習内容」そのものが複雑多岐であり、十分な整理精査が必要なのではないかと思う。

言語知識技術・情報処理
対話と交流の能力
文学を生きる糧にする豊かな知性と感性の成熟。


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