青島神社に導かれて
2019-04-15
海上に陸から伸びた島祭神は彦火火出見尊・豊玉姫命・塩筒大神
不思議な縁結びの島
6年前、宮崎大学に赴任時に居住地を考える際、あまり迷わずに大学近辺の「学園木花台」を選択した。だが唯一迷ったのが「青島地区」であった。いつか海辺の街に住んでみたいと、かねてから思っていたからである。海はなぜ、人の心を癒してくれるのであろうか。幼少の頃から決して海に近い所に住んでいたわけではない。だが僕の海を体験した初めての記憶では、父の仕事に車で同行し海辺まで行き波打ち際を見ていると、眼が回って吸い込まれるように顔から転んでしまった。この記憶にある海の不思議な魔力。仕方なく父はその海辺あたりの洋品店で服を買ってくれて、車で帰路についた。なにとなく、その際のパッチワークの着いた服の記憶がある。その後も、湘南江ノ島海岸などには、よく両親とともに出向いた記憶が多くある。
青島は神話・海佐知毘古・山佐知毘古の舞台であり、神社にはそれにまつわる冒頭に記した祭神を祀り縁結びとして信仰を集めて来た。檳榔樹を中心に熱帯植物が繁茂する島内に、朱塗りの社だけが荘厳に佇んでいる。現在は橋が掛かっているが、江戸時代までは島内へ入ることのできる人は制限されていたらしい。鬼の洗濯板と呼ばれる不思議な岩盤侵食でできた光景は、神話よろしく悠久の時間の流れを感じさせる。青島に惹かれたのは、大学採用審査の際に大学に一番近い宿と考えて青島に宿泊したことに始まる。近辺にある海鮮料理のお店で海の幸から力をいただき、まさに青島が僕と宮崎の縁を結んでくれた。その後、折を見てよく訪れており元日はいつも青島から事始めをするのが通例となった。行けば心癒され、海鳴りを聞けば心が落ち着いてくる。なぜか前述した幼少期の関東の海と、この青島の海がどこかで結びついているような気がしている。
「江ノ島が見えて来た」ならぬ「青島」
食事・温泉あれこれと身体に栄養をいただける処
海は果てしなく尊いと思う。
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