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梨大根ー宮崎ひなた食べる通信

2019-03-26
生産者の育てる苦労と歩み
作物そのものの豊かな美味しさ
「食べる」を通して繋がる「ひなた人情」

俵万智さんが宮崎日日新聞・連載「海のあお通信」で「梨大根」について書いていただいた。「いただいた」と小欄に記すのは言うまでもない、「宮崎ひなた食べる通信」の編集長である僕の親友である長友さんからの勧めで、これはきっとさぞ美味しい代物が届くに違いないと確信し、グルメ通の万智さんに僕がお勧めした経緯がある。以前から万智さんは宮崎県内の様々な野菜などについて、生産者を訪ねたりこのコラムの話題とされていた。もちろん僕自身も創刊号の「梨大根」を食べてみたが、その糖度や味わいは格別なものがあった。もっと様々な料理を試みればよかったと、今回のコラムを読んで、聊か惜しい気持ちにさえなった。

「梨大根」の生産者である美々津町の黒木栄次さん、ご実家が千切り大根農家であるが親と農法のことなどで対立し、上京して建設現場などで働いていた。しかし、東日本大震災を埼玉で被災し帰郷、あらためて大根作りを始める。農薬・化学肥料を使用しない耕作には困難が伴うが「安心して喜んで食べてもらえる千切りを作りたい」という一念で生産を続ける。その後、2018年3月の新燃岳噴火の降灰により価格が急落、千切りを作らず大根のまま出荷したり、畑を幼稚園・保育園に開放したりすると、子どもたちが「梨の味がする」とその美味に反応した。どうやら幼い子どもたちの舌こそが、実に素直で正直だという逸話としても微笑ましい。生産現場で生産者に触れ合える、そのことで食べる側も豊かな感性で大根を味わい、そして生産者の黒木さんも孤独にならず前向きな生産に取り組めるようになった。「宮崎ひなた食べる通信」には、こうした「梨大根」ができるまでの「物語」が写真とともに掲載されていて、「食べる」そのものを深く考えさせられる。畑で大根を持った黒木さんの写真にこそ、土地と野菜と人をつなぐ優しい眼差しを見ることができる。

「農作物は安ければいい、
 高いからいいというのではない。
 どのように育てられたかだと思う。」(黒木栄次)


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