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積み重ね希望を抱く店のあり

2019-03-14
「美味しかったです!」
「そう言ってもらうと励みになります」
四十六年間の積み重ねの味を

市内中心部に用事があって出向き、夕食時となった。繁華街なら飲み屋がたくさんあるが、車ということもあり純粋に食事ができるお店を探した。しばらく考えて裏路地に妙に気になるお店があるのを思い出して、迷うことなく其処へ歩を進めた。看板には大きな文字で店名が記され、現代の世相からは一見すると飲食店には思えない店構え。「営業中」の札が春の強い風に吹かれ、メッキのようなチェーンで壁に吊るされ聊か左右に揺れている。カウンターに若い男の客が1名いると扉越しに見える。店に入るとカウンターの向こうからダウンを纏った旦那さんが、「今日はとんかつ」と僕に告げた。どうやら「日替わり」で「今日のおすすめ」らしい。その後も「水曜日しか(とんかつは)やらない。他の店なら1080円はするよ」と続けた。

「日替わり定食」を勧めたい旦那さんの気持ちに打たれ注文。壁にマジックで手書きされたメニューには「焼き魚」「ハンバーグ」「スタミナ定食」「カツ丼」「親子丼」「カツカレー」など定番メニューが並ぶ。しばらくして「とんかつ」が膳に乗せられて運ばれて来る、既にミニカップに珈琲まで添えられている。ソースも相当量が既にとんかつの上にかけられており、肉の厚みから幼少の頃に従姉妹の家で祖母が出してくれたとんかつを思い出した。ウスターソースにケチャップ混じりのような味の”タレ”に、実に昭和の味が染み出している。旦那さんは「うちのハンバーグも美味しいいよ。東京なら1500円はとる」とも言った。お分かりかと思うが、日替わりとんかつは500円で消費税込みか取らない、ハンバーグは750円(こちらは消費税が加算された東京価格を言わなかった)なのである。帰り際に奥様に代金を払い冒頭の会話、開業四十六年というから、昭和48年のオイルショックの頃から、平成を越えて今も老夫婦で営業している店だ。あらためてこうした「昭和」感が保存されている店は貴重であり、宮崎という地方だからできるのか?などとあれこれ考えさせられた。

「若い頃は3時間睡眠でしたわ」
朝食から夜の9時まで営業したと云う
積み重ね希望の人生に寄り添い実に温かい気持ちになった。


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