原稿を書く楽しみ
2019-02-14
文章がみるみる進むとき自分で書いた原稿に教えられるとき
常に書きながら考える身体でありたい
昨日の小欄、「スケッチブックをどう使うか?」の続編。頭の中でまずは「これを書きたい」という一部の趣向が、渦巻き始める。次第にそこから連鎖的な「あれもいい・これもいい」が浮かんで来る。文章のアウトラインを書き出し、浮かんでいた趣向がどこに嵌め込めるかを考え始める。原稿の冒頭も重要である、そこで文章を書く推進力を自らの筆致から、もらうような感覚がある。書き始めたら波が生まれる、サーフィンよろしくその波に如何に乗って文章を推し進めて行くかである。時に寄せては返す波の折に、書くことが停滞することもある。その時は、歩き回ったり他の人の短歌や文章を音読したりして、脳内をリフレッシュさせる。
最近はPC画面に打ち込んで文章を創るのがほとんどであるため、時には画面を前にスクロールして自分の文章を読み返す。前後関係の整合性のためにも重要だが、「こんなことを書いている!」という新たな気づきになることも多い。ある意味で、自らの宇宙観の中に埋没して筆を進めることになる。その喩えようのない「トランス」状態と、より客観的俯瞰的な視点とを共存させることが重要であるような気がする。今もこうして文章を書いているが、朝の没我なひと時であるとともに、そこから何かを自ら摘み取ろうとする視点がある。朗読や落語などの口頭を旨とする表現に取り組むことがあるが、やはり没我と客観性の微妙な境目で表現できた時こそ、他者に高次元で伝わる表現になるようだ。
そして原稿を送る
手元から離れた原稿への反響
その声に、また刺激され励まされ原稿を書く楽しみが増幅する。
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