立春の風の悪戯
2019-02-05
寒い抵抗のある風に上手くいかなくとも温かな優しき風に物事が好転することも
時節流転のごとき出逢いあり
節分から立春へ、時節は着々と前に進む。寒さで凍結し固着し上手く噛み合わないことや思い通りにならないことも、この東風によって溶かされ滑らかさの中に出逢い直すことも多い。暦通りに、早朝から暖かな1日が始まった。全国的にそのような予報であったが、とりわけ宮崎の光は春色を帯びているように思う。牧水賞授章式をはじめとして、先週末からあれこれと毎日のように県内企画に足を運んだ。それぞれに得るものは大きかったが、企画そのものもさることながら、非公式な場での出逢いに新たな道が開けることも少なくない。
先週末、ある夜のことである。著名な元プロ野球選手とある店で偶然に出逢った。いっときは話し掛けるのは憚られたが、会計を済ませてから近づき写真だけと依頼すると快く応じてくれた。その上、僕が同年齢だと話を振ると「宮崎で何をしてんの?」と気軽に問い掛けてくれた。彼の現役時代の実績や当時の所属球団のことは熟知している自信があったので、あれこれと語り出すと「隣の席に来なさいよ」ということになった。その後、名刺も交換し僕が大学教授であることもお伝えした。その後は長幼の序を重んじる野球人ということもあろう、同級のよしみで「もう1軒行こうよ」という運びとなった。というまさに春風の悪戯のような経験をした。彼はこの朝、「教授お疲れさま。またね!」の言葉を残して宮崎から沖縄に行くと連絡があった。
冬を越え光のどけき春の来る
球春のメッカ・宮崎ならではの邂逅
人生はいっときで行く道を決めつけてはならない。
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