1ヶ月点検でもしてみよう
2019-01-31
今年の年頭の抱負いかに叶えられて1ヶ月が過ぎるか
長かったような平成最後の新年
昨年末ごろから「平成最後」という「枕詞」をよく耳にするようになった。とりわけ「新年」という状況下で「最後」と語られるから、何やら微妙な気持ちが去来するのは僕だけであろうか。社会の多くの枠組みは「年度」で進行するゆえ「新年」であるとはいえ、それは「年度」のラスト3ヶ月という微妙な矛盾を孕む。ちょうど『古今集』巻頭歌が「年のうちに春は来にけり一年を去年とはいはむ今年とやいはむ」とあるように、「暦月」と「年度月」(『古今集』の場合は「節月」)の差が現代では3ヶ月の誤差で顕然と存在するということになる。大学を始めとする「学校」の現実は、年度末の「卒業」などへ向けて歩んでいる。こんな感覚を意識無意識に関わらず味わうのが1月から3月という期間である。それゆえに「早く過ぎる」と感じられるのか、暦月1年の中でも特異な時間のように思われる。
手帳を1ヶ月前に繰り戻ると、元日の頁に「年頭の目標」が記されている。「穏やかに動きながら考える」という総合的な姿勢は、この1ヶ月間為されて来たのだろうか。また特に大事にしたいのは、「短歌を1日1首は創る」という目標だ。佐佐木幸綱先生がよく仰るが、「毎日創らないと下手になる」のだそうだ。それはあたかも、運動や楽器の練習を毎日行わないと下手になることと同じと云う。毎日創れば最低でも1ヶ月で30首から60首ぐらいの短歌ができる。そのうちからあまりよくないと思うものを、勇気を持って「捨てて」いく。今月はこれを実践して月末に至る。多い日には15首連作を創った日もあった。などと回顧して、なかなか今月今年はよい時間が流れているようにも思う。大学の仕事には様々な思いが伴うが、それだけに自らのこころを短歌で見つめることが大切だ。
ことばで日々を切り拓く
振り返ればあれこれと長かった1月
「平成」のあと3ヶ月をいかに歩もうか。
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