地域が好きになる大学として
2019-01-29
県内の教員を養成する使命子どもたちとその土地が好きになる4年間を
何より人と向き合うこと
昨年4月から現場の教員となって奮闘するゼミの卒業生たちは、早くも1年間の仕事を終える先が見えてきたようだ。無我夢中にしかも厳しい状況も多々あろう、途中で何度か相談にのった者もいないわけではなかった。時折ある連絡や会う機会において、元気にやっていることを知ると実に嬉しい気持ちになる。同時に彼らが頑張っている先には、何人何十人もの子どもたちがいることを想像することも少なくない。先日も県立美術館で書展を観た折に、卒業生が勤務する小学校の児童の書が入賞し展示されていた。すかさず連絡を入れて見ると「・・さんは私の学級です」という返信があった。彼らが地域の教育を担って活躍している実際が知られて、自らの仕事の使命の大きさも再認識した。
定年退職者が大幅に増え、どの県でも小学校枠を中心に採用定員が増加傾向にある。それだけに「合否」如何に躍起になる時代は終わり、いかに現場の即戦力たる教員を養成するかが地方国立大学の大きな使命となった。もちろん大学入学者は、県内出身者ばかりとは限らない。だが4年間を宮崎で過ごし、この土地の子どもたちや学校をはじめとして、風土をいかに好きになるかも大学生活における大きな「学び」であるように思う。向こう3年間ほどのゼミの卒業生は、県外出身者でも宮崎で就職する傾向が強いという特徴がある。中には一旦は出身県に帰って就職したが、再び宮崎に戻ってきた者もいる。彼らの心を動かすものは何なのだろう?と考えてみる。少なくともゼミを運営する僕自身が、大変に宮崎を愛していることもあろう。地域を愛せる学生たちの養成が、実は陰のカリキュラムとして必要なのかもしれないなどと思ったりしている。
現場で子どもたちと向き合う機会
机上の空論より体験で育てたい
この日のある機会に接し尚一層、こんな思いを強くした。
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