久しぶりの定義
2018-12-29
「久しぶりじゃね」「飲み方多くてね」
温泉に交わす仲間との声
世間も仕事納め、大学に行ってもほとんど人影まばらな印象だ。先週末からあれこれと夜の会合なども続き、地元の公共温泉に1週間ぶりに出向いた。洗い場に座ると両脇にいた常連の知り合いの方が、「久しぶりじゃね」と声を掛けてくれた。「いやいや、飲み方多くてね」と返答する。「飲み方」とは、宮崎で「飲み会」の意味で使用する方言である。最初は僕も「飲む方法」という標準語的な意味に聞こえていたが、その響きや使用文脈を考えると実に愛らしい語彙である。会話は「飲み方は街じゃね」とさらなる質問が返ってくる。こうして言語が馴染むとうことは、この地の人々に受け容れられた感覚で、誠に嬉しい気分になる。
公共温泉の営業時間の最後1時間が一番空いていてお湯も綺麗とわかり、当該時間に出向く習慣がついた。すると前述した常連さん仲間の方々に自ずと出会い語り合うことになる。要は僕も常連なのであり、職員さんの多くも顔馴染みになった。1週間程度で「久しぶり」という感覚を抱いていただくのが、まさに常連たる所以である。大学への赴任として宮崎に移住し、本当の意味の地域の方々と馴染みになるというのは、ある意味で難しいかもしれない。街中のマンションなどに居住すれば、半分は都会と変わらない生活となってしまう可能性もある。大学のある僕の住む地域は市内中心部から車で30分ほどの郊外にある丘陵地帯で、この地に大学が造成される前から住んでいた方々と話すことに大きな意義があるように思う。まさに地元感覚に仲間入りして、様々な年代の方々と話すことに大きな喜びがある。
「久しぶり」は日常頻度による
行かないと「来てないね」と思われるありがたさ
身も心も温まる宵の口である
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