自分ができないと思ってしまったら・・・イチローの言葉
2018-12-25
「自分ができると思ったことは、必ずできるとは限らない。でも、自分ができないと思ってしまったら、それは絶対にできない。」
(イチロー杯少年野球大会での発言から)
毎年この時季になると、イチローさんの出身地で開催される少年野球大会がある。その場で少年たちに語りかけるイチローさんの言葉には、何より毎年注目している。今年は冒頭のような趣旨のことを述べたようだ。自分で自分の可能性を思い込みで摘んだり否定しないことが大切だ、ということであろう。もちろん前提として述べられている、「できると思ったこと」も「必ずできるとは限らない」のが人生である。イチローさんが渡米した際に日本のプロ野球評論家の多くは、「野手として成功するのは容易ではない」と否定的な予想ばかりを述べ立てた。要するに日本プロ野球の先輩たちは、「自分ができない」と思ってしまっていたわけである。イチローさん自身は「できない」とは思わず、未知への挑戦はそこから始まったのだ。
イチローさんの生き方は、いつもこうだった。「周囲にいつも笑われてきた」とも述べたことがあるように、大きな「できる」を掲げてその可能性に挑む。指導者や先輩に否定されても、自分が「できない」とは思わなかったのであろう。昨今の子どもたちは「できる」「できない」以前に「やろう」としない傾向もあるように僕は思う。自分の人生を閉鎖的に決めつけることなく、「やりたい」ことを大切に、こうしたイチローさんの言葉のように歩んで欲しいと思う。成功しているから言える、というのは妬み僻みに過ぎない。僕自身もそうだが、「早稲田に行きたい」「研究者になりたい」「大学教員になりたい」といった思いを、笑われたり否定したりされても自らの中では否定せず、退路を絶って前に進んできた。ゆえに少しはイチローさんの思いが実感できる。この世に生を受け一度しかない人生ゆえに。
「その人がどんな人間か・・・
人が見えないところでどんな自分であれるか、
ということがその人である。」(冒頭の発言と同じ折のイチローさんの発言)
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