歩く生きるリズムー牧水の歌作と身体
2018-12-06
朝30分のウォーキング身体に活力が湧いてくる
牧水も歩くことで歌作が・・・
師走ながら暖かい日々、「時雨」と呼べるか天候がすぐれない。気圧や湿気の関係もあろうしやや身体のリズムも安定しない感じである。朝方の雨間をぬって、習慣となった30分間のウォーキングに出向く。歩を刻むという単純な動きであるが、大地を踏みしめ自らの鼓動とこの地球のリズムを調律するような行為に最近は思えてくる。僕たちはこの天体の環境の中で、様々な偶然による幸運によって「生かされて」いる。だが「文明」という装置が、いつしかその身体性を剥奪し「動物」としての本能とは反した方向に人間を導いているかのようだ。歩かない・喋らない・考えない「人間」、活動不足は恐ろしきツケを身体にもたらすだろう。
若山牧水が短歌のできない折のスランプ脱出法として挙げるのが、「散歩」「風呂」「酒」(「読書・音読も入れている)の三種である。身体を前に進め、温めて、血中内の流れを円滑にする。3番目の「酒」に関しては、血流促進に止まらず最終的に牧水の命を奪ったのは有名であるが、牧水は身体と自然との親和性を常に保とうとしていた歌人である。「旅」なればその要素として前述の三種が揃うわけで、好条件で歌作が促されることになる。先月に顕彰全国大会で訪れた「みなかみ町」では、牧水の紀行文を読むと歌作と身体の関係性が読み取れて実に興味を惹かれる。まさに歩いて・湯に浸かり・杯を傾けて、牧水は歌を作る。そこに彼自身が求めていた、自然のリズムが湧き上がるからであろう。
歩みと鼓動
そして脳内の活性化
この地球(ほし)の大地で生きている自らの身体を意識していたい。
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