ほんのひとつまみの塩
2018-11-27
“You know how a pinch of saltChanges the whole flavor of a dish
Your hope is that salt. (——Safety Match’s Fireplace Chat)
あっという間に11月も最終週、来年の準備のことなどが気になり始める。中でも手帳の準備に関しては、例年結構早くから動くようにしている。手帳は小欄を書くことと、密接に連動している。その日に気になったことや読んだ本のページの一部引用を手帳に書き記すからだ。小欄を開設した2009年から使用を始めたのが「ほぼ日手帳」である。ある年に年末になってから新年版中身を買い求めたら既に売切になっていて新規カバー付きをやむなく再購入したことがある。09年に使用を始めた時に奮発して革製のカバーを購入し、使い込むほど味が出るという謳い文句の通りに9年目となる今も使用し続けている。書棚にはその中身が8冊並んでいるという訳である。こんなことを考えたら09年の手帳が見たくなった。そのページを開くと、ぎっしりと様々な情報が刻まれていた。現在よりも明らかに微細に手帳のページと向き合っている僕がいた。その手帳の2019年版が、手元に届いた。
届いた箱を開けると、その内蓋に冒頭のような言葉が記されていた。敢えて英語で記したが、いかがであろうか。本日の題に記した「(指先の)ほんのひとつまみの塩」が「料理の味をすっかり決めてしまう」という訳で、「(君の)希望は、その塩なんだよ。」と言った趣旨の日本語訳が示されている。配送の箱を開けるという物理的な動作そのものに、「ほぼ日」の価値がそのまま示されているようである。この手帳にはこうした言葉が、毎日のページに示されているのである。たぶん生活の中で、ここで云う「塩」の役割を果たすのは「ことば」であろう。「ほぼ日」は日毎に1ページの十分な面積が確保されていて、そこに記すことばこそが「希望」となるのだ。パラパラと09年の日毎のページをめくると、「公募採用の書類」に関する「希望」が綴られている。その時にことばを記している僕は、宮崎にいる現在の僕を果たして想像し得たのであろうか。
スケジュールだけならスマホが優れている
だがことばをペンで書き付ける意味を考えたい
「希望」は「塩」であり、その成分は「ことば」なのである。
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