適切な質問とは?
2018-10-22
研究発表に対する質問議論を活性化し対話的で創造性のある
場のあり方そのものが「文学の未来」を決めるのではないか
研究学会に参加するといつも思うのだが、「質疑応答」そのものの質こそが研究の未来を象徴的に表しているだろう。もちろん「問題意識」をもった発表そのもののあり方に応じて、質疑の状況も変化するのだが、その発表の意義や価値が「質疑」によって鮮明に描き出されることが望まれるのは言うまでもない。要は発表する側も質問する側も、問題意識の要点を明確にして対話をする必要がある。「質問」でも聞きたい要点が明確でなく、何を問い掛けているのかがわからないようなケースを目にすることがある。往々にしてそうした「質問」は長く、持論の主張が大半を占めて発表への理解が十分でないことが多い。少なくとも「文学を読む」ことを専門としているのであろうから、相手の意図を「解釈」しようとする姿勢が求められるであろう。
もちろん、研究には様々な視点や方法あってよいはずだ。その相違を明らかにしてこそ、個々の立ち位置がわかって来るというもの。だからこそ相互に「整理」をして対話する必要もあるように思う。例えば、研究室がどれほど整理されているかという「姿勢」は、研究への向き合い方の一つの表れのようにも思うことがある。必要な書籍がすぐに取り出せ、必要な資料や書類が「ここ」にあることが「わかっている」ことが大切ではないか。「晴」の「研究発表」やその「質疑」となれば尚一層の「整理」の中で行われる必要があると思うのである。などと考えて、まず心掛けるのは、「疑問の要点」を最初に示すこと。その上で「自分の解釈・立場」を明確に示すことではないだろうか。
著書の文体がわかりやすい方の「質問」
適切かつ的確であるということ
「聴く側」の立場を相互に意識した対話が求められよう。
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