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創造の文学史を学ぶ

2018-10-19
既成の美的観念などではなく
事項の暗記などではまったくなく
自らのいまを起ち上げて創り変える文学史へ

後期担当科目「国文学史Ⅲ」も3回目、この日は『新古今和歌集』について扱う回となった。中世文学史の始発は、前回に話題とした『平家物語』の世界観とともにその語り系諸本の文体に表れた和歌的表現世界との交響からであるという仮説を、講じながら展開してみようと試みている。所謂「鎌倉時代」以降の物語文学のあり方と、和歌文学のあり方には大きな違いが生じて来るわけであるが、その大きな要因が『平家』と『新古今』との交響にあるのではないかと思っている。

講義はまず僕自身が選んだ『新古今』の「秀歌十首」を朗読だけで学生に聞いてもらい、どんなことばが耳に残ったかをメモしてもらう。結句「秋の夕暮」を挙げる学生が多かったが、和歌本来の文脈意味にはないことばの響きを捉えた学生がいたことは、大変興味深かった。和歌とは本来は「声」なのであり、「仮名書き」であることは「音声」として表記することの表れである。その後、文字資料を配布し好きな歌を選びその理由や解釈をグループ内で話し合う。「幽玄余情」と言われる『新古今』の特徴を、知識ではなく学ぶ方法として歌の解釈を学生相互が熱く話し合った機会が貴重であった。

既成を創り変えていくこと
人生を通じて変化する柔軟性
これからの時代を生きるための文学史を


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