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MOE40th Anniversary5人展とスタジオジブリ展

2018-09-03
絵本原画に現れる微かな表情
奇想天外な展開や驚きの数々
アートを楽しむ休日

宮崎にて、ほのぼのとする絵画の数々を楽しむことができた。アートセンターでは、絵本雑誌「MOE」の創刊40周年記念展として〈島田ゆか・酒井駒子・ヒグチユウコ・ヨシタケシンスケ・なかやみわ〉の5人展が開催されていた。この日は最終日で駆け込みの展観となったが、おのおのの絵本原画に現れるキャラクターの表情を追っていると、しばしファンタジーの住人になることができた。朗読関係で「読み語り」分野にも関わって来たこともあって、以前から島田ゆかさん・酒井駒子さんの絵には魅せられていたが、あらためて原画で見てみると細部までの行き届いた表現が気になって、絵本を読み語って行くのとは違った興味を惹かれた。原画展ゆえ絵本のストーリーを示す文字はない。だからこそ見えてくる絵の描写力が大変巧妙であることに、次々と気づくことができた。読み語った際に声の背後に潜む、絵の微かな描写。実はそれが相互に響き合って、見聞きするものをファンタジーに惹きつけているのであろう。

その後は、県立美術館で開催の「スタジオジブリレイアウト展」へ。この日の宮崎日日新聞でも、「ぬり絵広告」が掲載されていて目を惹いた。それは新聞紙上のジブリの絵にぬり絵を施して持参すると割引になるというもの。僕自身は別口の割引券を持っていたので、「ぬり絵」には及ばなかったが、童心に帰る「ぬり絵」という素朴なアートを活かした企画広告に、ある種の温かみを覚えた。ジブリの作品は、映画やテレビを通じてこれまでも観て来たものの多いが、その制作段階のレイアウトを観るのもなかなか興味深いものであった。縦横無尽に画面内を飛び回るキャラクター、そんな迫力もジブリの特長であるように思うが、レイアウトを観ることでその秘密の一端が垣間見える。「あの場面」というレイアウトがいくつも展示されていたが、再び映画の感興が一時的に蘇るという、特異な体験をすることができた。高畑勲・宮崎駿の微細かつ大胆な感性が交響したジブリの世界観に、あらためて「夢」を求める時間が始まったような気がした。

展覧会前後に宮崎の美味しい食を
まだ暑さも残るが、芸術の秋の気配
食欲の秋とともに充実した9月が来た。


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