宮崎の空気・校種間の風通し
2018-08-31
空港に着いて嗅ぐ芳香澄み通った空気の中で生きる
校種間にも流れるような風通しを
2日間の短い東京滞在を終えて、早朝便で宮崎に帰った。毎回そうであるが、宮崎空港に到着しターミナルから外へ出た瞬間の空気が実に美味しい。空港だけでなく、自宅や大学周辺でもふと同じ芳香を感じることがある。先日の牧水短歌甲子園で交友を深めた歌人の笹君人さんも、同様の感覚を持っていらして、「どうやら住んでいる方々は、自宅の香りがわからないのと同様にこの芳香を感じない」というような趣旨のことを云っていた。僕も住んで6年目という年月で、やや嗅覚が宮崎に馴染んだようではあるが、2日間ほど汚れた空気の中に滞在すると回想的に嗅覚が蘇るらしい。いずれにしても、宮崎の空気は大変に美味しいのであり、それを評価できるのは僕らのような移住者なのかもしれない。何事も同じ水に浸かり切ってしまうと、その水が甘いか否かがわからなくなるのであろう。
午後からは早速出張で、ある県立高校へと赴いた。当該校では昨年来何度か「学力開発」に関わる土曜講座などで、講師を務めさせていただいたことがある。あらためて高校現場の先生方と懇談の機会を持つと、僕ら大学教員としても様々な発見がある。一般の方々からすると意外かもしれないが、小中高大を通じて校種間の学習内容・授業方法などの実態というのは、相互に知らない場合があまりにも多いのである。特に高校大学へと進む際には「入試」があるのだが、その授業内容・方法において、お互いが牽制し探り合うかのように学習内容として意識しているのが実情であろう。それでも中高・小中の一貫校も増えつつあり、教員人材交流を進める雰囲気が生まれつつある。制度上の一貫校内での交流に留まらず、こうして県内の高等学校と大学教員が関わることが、実は今後の地域の教育に大変重要なのではないかと思うのである。こうした機会を持ち、隣の校種の「芳香」をもっと嗅ぐべきではないだろうか。
自分の香りがわからなくなるように
今此処の己がわからないことがある
されど、宮崎の空気は実によい香りがするのは確かである。
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