宮崎東京往還物語
2018-05-26
講義を終えて空港へ1時間半の読書集中時間
そして満員電車にいまを思ひて
研究学会のシーズンである。会員として所属する学会は複数に渡り、どの学会の春季大会に行こうかと迷うこともある。宮崎に赴任した当時は、あれもこれもと毎週でも上京していたものだが、最近は様々な理由で精選して学会に出席するようにしている。学会に出席する大きな意義は、第一義的に自らの研究に新たな視点をもたらすことであるが、同時に日常の講義内容に厚みを加えるという大切な意義もある。大学に学ぶ学生たちにとって、その学びは常に最新最先端のものであることを保証すべきと思う。もちろん、毎年扱う筋書きは同じであっても日々更新される学問研究の粋を、伝えていく責務が僕ら大学教員にはある。
講義を終えてその足で空港まで。駐車場に数日の駐車をお願いして、駐車場のワゴン車でターミナルへ。東京で土産など渡したい人はいるかどうかなどと考えつつ、保安検査場を通過。しばし搭乗時間まで待機し、航空機に乗り込む。過去には何度か遅延や欠航に見舞われたことがあるが、航空機の場合はそれも織り込み済みな感覚でいるべきだ。そこから約1時間半の飛行時間、何か「これを読む」を決めておき、ベルトを締めた瞬間から耽読し始める。途中の飲み物サービスに意識を向けることはあるが、ほぼ書物の世界観の中にいることが多い。この日もまさしく鮮烈な「言葉」に出逢い、思わず携帯するノートにその部分を視写した。この時間に得られるものは、毎度誠に多いのである。そうこうすると、大気の濁った東京の空が見えてくる。その先の満員電車に乗ることなどが思いやられるのだが、逢いたい人の顔など思い浮かべながら、喧騒の街での和みの空間へと選んで向かうのである。
またこの大都市から何を宮崎に持ち帰ろう
懇意にする人たちの元気な笑顔が何より嬉しい
宮崎〜東京往還物語
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