逞しき新人来たりー宮崎大学短歌会新歓の巻
2018-04-18
新入会2名を加えての歌会2名とも同数で互選票の首位へ
新たな個性が加わり2年目の始動
新年度が始まり約2週間が経過した。大学全体の新歓祭、そして短歌会独自の新歓歌会も開催されてまずは2名の新入会員を獲得できた。僕自身が所用で参加できなかった先日の日曜日に催された新歓歌会では、新人が互選票首位であったと聞いて実際の歌を読むのが楽しみになっていた。この日は定例の歌会、新学期でまだ講義予定に心身が慣れていないこともあり、みんな慌ただしい中での参加という雰囲気であった。それでも出詠12首、遠方の熊本からも毎度1首の歌が出詠されている。創設当初はせいぜい6首ぐらいで歌会を実施していたこともあったので、詠草もなかなか読み応えがあるものになった。何より新たな個性が歌になって提出されているのは嬉しい。
「十五時」という時間を詠む意味は?そこで起こった「偶然」にどう向き合うか、実に興味深い歌の読みから歌会が幕開け。また「桃色のハサミとノリ」という小道具には、様々な読みが提案されて最初からなかなか活発な意見が飛び交った。具体的な時間設定というのは、1日という集約された時間意識を際立てて、人生の時間を感じさせる。「まだ何かができそう、でもしなければ終わってしまう」という微妙な期待感と切迫感を併せ持つ「十五時」というのは、なかなか響く設定だ。「桃色」は「恋」の色、またジェンダーな発想ならば「女子」を連想させる。「ハサミとノリ」という組み合わせは、高校文化祭準備の作業感など学校空間を存分に場面として想像させ、大変に有効であっただろう。毎度小欄では、歌そのものを掲出することを控えているが、気になった批評の論点を覚書としておきたい。
宮崎大学短歌会次回予定
5月2日(水)18:30〜(宮崎大学教育学部4階中村研究室にて)
特別ゲストを東京からお招きして開催します、お楽しみに!
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