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生きて目覚める今朝の朝陽に

2018-03-17

東の窓から降りそそぐ朝陽
光に覚えるいま生きているということ
また新しい旅が始まる

小学校1年生から住んでいた実家が、転居する日になった。この数日間、自分の部屋の押入れを整理していると、様々な過去の痕跡が発見され人生そのものを考えさせられた。特にことばへの意識や部活動に恋愛など、中高時代から大学時代に至るまでのノート類などには、自分の記憶を再検証する材料が満載であった。その随所に感じたのはやはり思春期の様々な経験、例えば詩歌に出逢うといったことから、人生は動き出すということだ。少なからず高校時代から、明治期の翻訳詩や白秋・啄木・牧水などの詩歌の雰囲気に魅せられていた自分を再発見したのだ。その結果、大学では古典和歌研究への道を歩むことになった。その思考過程のなかでも、特に暁からの東の空の光景が、僕自身の思考にも影響を与えているような気がしてきた。「夕暮れの文学」ならぬ「あかときの文学」とでも言っておこうか。

僕の実家の勉強部屋の机の前の窓は、真東を向いている。なぜか、現在の宮崎の自宅の書斎も同じだ。朝型に思考をしていると、朝陽の表情と対面することになる。中高時代はよく徹夜で試験勉強に努めて、朝陽から激励されてそのまま学校に行くという所業でよく試験を乗り切っていた。なぜか朝陽は、心にあらたな力を与えてくれる。徹夜の眠さなどよりも、試験対応型頭脳を活性化させてくれた感覚がある。自らの日記ページを適当に繰っていると、「朝寝坊」を悔やむ文面に数多く出会った。それは、この朝陽の力に呼応できなかった「悔しさ」なのだと思える。人生そのものの「あかとき」を過ごした部屋に別れを告げるのは誠に惜しまれたが、当時からの積み上げがあってこそ、現在の自分が成り立っていることを胸に、今日もまた新しい朝陽に挨拶をするのである。

「なにゆえに旅にいづるや」
自分の歩いたこの道を再び見つめる
そして、今日もまた朝陽に背中を押されている。

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