「ゴム印」で押す名前と数宇
2018-03-07
名前が刻まれた10個近くが引き出しに眠る幼少中高そして教員時代
パソコン印字で使用されなくなった「ゴム印」たち
同僚の先生に「ゴム印」は持っていないかと問われ、引き出しの中を探した。すると、縦書き横書きやサイズを違えた10個ほどの名前印が発掘された。木製の先のゴム部分に、自分の名前が彫り込まれた代物だ。卒園・卒業のたびにもらったものを保存し、また新任教員になった際に各サイズを取り揃えた記憶がある。今やパソコンからあらゆるものが印字できる時代になったが、当時は出席簿などは、この「ゴム印」を人数分押したものである。新人教員になった時に、先輩から印箱を引き継ぎ、クラスのすべての生徒分の「ゴム印」を並べるのが最初の仕事であった。年度替りで学級が変わると、そのゴム印を新クラスに分ける作業が最初であった。それほど多くの事務仕事を「ゴム印」に依存していた。
名前印と同じように重宝したのが、「数宇印」である。こちらも3サイズが引き出しの中に眠っていた。出席簿の欠席数統計をこの印で押す。またプリント作りを「切り貼り」でしていた頃などは、よく表題の数宇をこの印で打った。同僚の教員には「几帳面だ」と言われていたが、数字を押す感覚がなんとも言えないものがあった。4月の新年度には授業担当用に所謂「閻魔帳」を作成するが、こちらもこうした「ゴム印」の出番が多かった。きっちり作成された「閻魔帳」を携えて授業に行く感覚は、実に爽快だった。教員の仕事としてこうした地味な事務仕事も実は重要なのである。生徒一人一人の名前を押す感触そのものが、学級担任や授業担当における生徒への愛情に通づるように思う。それゆえにパソコンから印字される名簿は、無味乾燥だと感じるのは古い時代の人間になった証拠なのだろうか。
「手で押す」という身体性
教員の仕事も様変わりした
それがあらゆる意味で「事務的」にならないようにと願う。
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