いつも見守る台所の灯に
2018-03-05
いつも誰かに見守られている愛情深き家族の象徴として台所の灯
自らの姿が見える限りは手を振りており
実家の台所は母のいる場所として、強く自らの意識の中にいまもある。そこに灯が点けられているだけで、言葉にならない温かみを感じることを再確認した。小学校の林間学校に心細い思いで行くときも、私立中学校受験に出掛ける朝も、そして人生の大きな岐路となった大学受験当日も、その台所の灯は温かく僕を見守り続けていてくれた。常夜灯にするということもあるが、その灯が点いているということは、必ず母が僕より早く起きて家を出る準備に気をつかってくれるからだ。大学受験までは何かにつけて、いつも手作りの弁当を作ってくれていて、祈りを込めて僕に手渡してくれた。
台所の灯のみにあらず、出かける際には玄関先まで必ず母は見送ってくれる。そして僕の姿が見える限りは見送りふりかえると手を振ってくれる。それは今もまったく変わらないことを、この度はあらためて眼に焼き付けた。この2年間ほど大学の教育実習担当の仕事をして来たが、実習校に挨拶回りなどに行くと、温かに見送ってくれる校長先生もまた同じだということを感じた。相手への深い愛情というのは、親子でも他人でもこんな点に表れるのではないかと思う。それはまた、実際に姿が見えなくても継続する心でもある。愛情を持つべき人がいまどうしているか?常に思いをもって見守ろうとする心。親子や親族というものはそうあるべきだと、至極当然のことをあらためて母の行動から考えさせられた。
改札口の向こうに見えるあの人の姿
空港の保安検査場を超えても手を振り続ける心
思いは表現し続けてこそ相通ずるものとなる。
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