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大学短歌バトル2018ー宮崎から2チーム本大会へ

2018-03-04
全17チームの応募から8チームが本戦へ
「九大宮大短歌会」「宮商短歌会」
宮崎から2チームが初出場を果たして

「第4回大学短歌バトル」が、東京は飯田橋の角川富士見ビルで開催された。予選を通過した全8チームが、題詠をもって白熱した試合を展開した。今回は宮崎出身学生のチームが2チーム、ちょうど2年前の夏「牧水短歌甲子園」決勝で顔を合わせた宮崎対決「宮崎商業高校」「宮崎西高校」の卒業生が大学生としてチームを再編した形であった。その「みやざきのゆかり」をもって、本学の短歌会学生は、九州大学短歌会のメンバーと連合を組んでの参加となった。題詠は1回戦が「枕詞」「ラスク」「蹴」、準決勝が「スーツ」「蠅」「少」そして決勝が「ラフレシア」「櫛」「一」であった。さらには優勝チームと、判者である、栗木京子さん・穂村弘さん・小島なおさんのエキジビションマッチの題詠は「鬼」であった。エキジビションの判者となった佐佐木幸綱先生の弁だが、明治時代以前までは「題詠」で和歌を作るのを基本としてきたが、近代以降はしばらく題詠が行われない時代が続いた。その後1980年代から再び「題詠」が脚光を浴びるようになったと学生たちに短歌史の解説も。「題詠」で歌を創る意味を再考させられた。

この日は地元紙「宮崎日日新聞」文化欄に、「短歌界 若者が存在感」の大きな見出し記事が掲載された。宮崎にいる学生から写真を送ってもらったが、大学短歌バトル開催日の掲載もさすが宮日の本気度が感じられた。牧水の顕彰をはじめとする宮崎の短歌活動は、中高年のみならず若者にも拡がりを見せつつある。実は先日、この記事の素材ということで取材を受けたのだが、小中高大がさらに連携し、公共施設の図書館などが場を提供し、様々な年齢層の短歌関連行事ができそうな気運も高まってきた。この日の「バトル」では残念ながら宮崎2チームは1回戦で惜敗したが、彼らの歌と弁舌を磨くためにもこうした宮崎の和やかな連携が必要なのではないだろうか。この負けを“バネ”に、さらに宮崎の短歌界の活況へ向けての方策を考えたくなった。幸いなことに、本学短歌会の学生が「最優秀念人(おもいびと)賞」を受賞した。「念人」とは、チームの他者の短歌を弁舌で評価しつつ、相手の短歌を批評して相互の読みを深めたり、瑕疵を浮き彫りにしたりする役回りである。その的確な読みと指摘、さらには伝える力とユーモアなどが評価されるわけである。日常から和やかな中にも徹底した対話関係で展開している宮崎大学短歌会の有り様が少しは貢献できたかと思い、本人の才能の素晴らしさを讃えるとともに嬉しい受賞となった。

バトルの短歌は「角川短歌4月号」誌上で
他大学の学生と話すと、仲間の古典研究者に学んでいるものも
人文学、やまとうたの逆襲を地方に興す楽しみを僕自身は再確認した。


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