帰省ラッシュかいくぐりたる父母の顔
2018-01-03
「帰省」が混雑するわけは大都市一極集中のなせる技
穏やかにみやざきで過ごすお正月
みやざきに赴任・移住してからこの3月で丸5年となるが、昨年以外はすべて宮崎でお正月を迎えている。大学内でも「いつから帰省するのですか?」と問われることも多いが、「みやざきが好きなので、宮崎でお正月を迎えます。」と答えている。そして大抵はむしろ東京在住の父母が帰省ラッシュの隙間をかいくぐって、みやざきにやって来る。昨日も宮崎空港到着口に出迎えに行くと、昼過ぎの便に乗った父母らがほぼ時間通りにゲートを出て来た。みやざきは素晴らしい快晴、その山と海を眺めながら自宅まで車を走らせる。夕飯は宮崎牛A5等級のすき焼き、葱や白菜も新鮮で東京より美味しいと満足な表情を浮かべてくれた。「すき焼き」そのものは幼少の頃から我が家の正月の定番であるが、それを”みやざき素材”で味わうようになった”今”に家族の象徴的な変遷を覚えるのである。
『imidas2017』の「国内人口移動/首都圏一極集中」の項目に拠れば、「人口移動」そのものは「1973年をピークに減少」しており、最近の特徴として「移動者の中核は15歳〜34歳代の青壮年人口」であり、「移動送り出し県」における「該当年齢層の人口が減った」ことが大きな減少の要因になっていると云う。しかしながら、09年統計で「転入超過」を示したのは、東京・千葉を筆頭とする首都圏であり、「転入超過総数の95%を占める。」のだそうだ。特に「東京区部」で「3万7391人(30%)の転入超過」があると云う。「帰省ラッシュ」が起きるのはまさにこの「人口移動」の実情が大きな原因なのである。などと資料を紐解きつつ、この「偏向」に少しでも均衡を求めるためにも、「みやざき」の魅力を発信する意義はあらためて大きいように思われた。僕自身はその「転入超過」な土地が生まれ故郷でああるが、そこから「逆転入」をしてみやざきに来たわけである。新たな土地でその魅力を発見し自らの人生を乗せる、さながら牧水が富士の見える沼津の千本松原を、終の住処としたこころなどを気取り想像してみたりもする。
正月ながらの父母との会話
家族にとっても新たな節目となりそうな今年
心身ともに栄養補給をなせる三が日である。
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