できるか?よりもやってみよう!
2017-12-01
パソコン関係の新しい機材最近はほとんどマニュアルはなし
実際に触ってやってみればわかってくるものである
中高の教員をしていた頃、「勉強のやり方がわからない」という質問を生徒からも保護者からもよく受けたと記憶している。特に「国語」に対してはそれが顕著で、試験前でも何をやっていいのかわからない、などという声を聞くことが多かった。だがそうした機会のたびに、「丹念に文脈を追って自問自答するという素朴な姿勢しかない」といった趣旨のことを返答していた。漢字の知識など「言語技術」は別として、定まった筋道が「国語」の勉強にあるわけではない。母語としての日本語で記されている文章は「森」のようなもので、最初から地図や道順が示されている訳ではない。むしろそうした”ガイド”があれば、「冒険」としての興味は半減してしまうだろう。実際の目的地を探す場合でも、迷いに迷って発見したお店などに到達した時の嬉しさは確実に倍増する。要は混迷してもめげない根気強さが必要なのだと思う。
ここ20年間ほどのパソコンを始めとするIT技術の進化は、めざましいものがある。当初はパソコンにも所謂「説明書」があったように思うが(今も付属はされているのであろうが)、最近はその類を読んだことがない。特にタッチスクリーン式のスマホ・タブレットが普及してからは、より実際に触ってみてこそ「やり方」がわかるような傾向が強まった。あれこれと画面上を”いじり”ながら、上手くいかないと思っても沈思せずに色々な可能性を試すが如く動かしてみる姿勢が必要だ。この行動原理は、仕事や人生全般の諸事にも相通じることのように思えてくる。頭の中だけで、間違いなく道を進み目的地に到着するかどうか?と不安に思っているだけでは、人生はそのまま終わってしまう。行動するか否か?と迷ったら、もちろん「行動する」を選択する。たとえその結果として遠回りの道を選択することになっても、その過程で遭った事態はそこでしか経験できないものであるはずだ。「森」を「見る」のではなくて、まずは「踏み込んで」みなければ何も始まらない。
ある仕事をしていてこんなことを考えた
担当部署の支援員の方が、とても温厚に迷い道の歩き方を支えてくれそうだ
いよいよ師走、気にかかっていたこの仕事を年内に終わらせる目処が立った。
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