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忘るるなこの海原に抱かれゐて

2017-10-09
宮崎に生きること
身近な自然と対話できること
喧騒に忘れかけていた大らかさを取り戻すこと

宮崎での就職が決まって移住してきた頃、よく「なんで宮崎なんかに来てしまったのですか?」という問いかけを多くの方にされた。どちらかというと大変喜んで、宮崎が好きで移住してきただけに、むしろこの地に住む方々にそのよさをこちらから語る機会が多かった。先日も地元MRT宮崎放送の「明日が見えるラジオ」という番組に生出演させていただいたが、「4年間を過ごして宮崎はどうですか?」と問われ、やはり「食材に恵まれた自然の豊かさが素晴らしい」と返答し、さらには「宮崎には短歌があります」と牧水のことや短歌活動の充実度の話に持っていく流れとなった。「自然と牧水」を身近に考えられることは、やはり僕自身にとっての大きな宮崎の魅力なのであり、年々それが今後のライフワークではないかと思うようになって来た。

そんな宮崎の地で、長年お世話になって来た和歌文学会の大会が開催できることは、学会や恩師への恩返しの意味が個人的には大きい。そんな気持ちで自らを支えて、約2年ほど前から計画を練り始め、この数ヶ月間は自らの労力の大半を大会運営に傾けて来た。夏季休暇中もほとんど休むことなく、途中で何度も息切れしそうにもなった。いざ実際の運営となると思うようにいかないことも多く、落胆した気持ちを再び擡げるには大きな力を要することも実感した。その大会もいよいよ2週間前となった。相変わらずこの連休も大会運営事務に時間を費やすが、その一つ一つが「おもてなし」に関わると思い細部に神経を行き届かせている。ふと精神の飽和状態を感じ取ったので、夕刻に近い時間になったが青島の海に車を走らせた。先月の台風による流木が未だ放置された海岸であるが、その海風に吹かれ荒波を見つめると再び身体の奥に力が湧いて来た。そのまま親友の店先に顔を出し、美味い魚を食べようという話になり、まさしく「海の命」をいただいて明日への英気を養った。

牧水恃みし檳榔樹の蔭
青島はやはり不思議な力を持っている
海あり美味ありよき友のあり


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