揺れないように信念
2017-10-03
思うように進むこと簡単なようで難しい
だが信念だけは揺れないように・・・
世間には様々な人々がいる。その個々の考えが尊重されるべきことを、昨今は「多様性」などという語彙で表現することが多くなった。だがその反面、内輪での利を優先し「他」を「排除」する陰湿な流れが世界各地で散見される。その「分断」は、必然的に憎悪を膨らませ無差別なテロのような蛮行と化し表面化する。内輪が内輪のうちに自己完結するのは、ある意味で悪辣でまったく健全ではない。渡米して大学を訪ねて学んでいた頃、日本人留学生たちが内輪で学びも生活も完結させている「残念」な光景を何度となく眼にしたことがある。彼らの留学における語学力増進度は、言わずもがなである。たとえ小さな集団であっても、相容れない人々と交流してこそはじめて「自己」を理解でき発展の道を進むことができる。
後期講義が始まって教室に行って、上記のようなことを考えた。男女によってコースによって明らかに「内輪」を存分に活かした小集団で席に座っている。その光景を見ただけで、新たな「学び」は醸成されないごとき雰囲気を嗅ぎ取ってしまう。オムニバス(複数担当者講義)であるために、僕の担当はまだ先からになるが、担当回が始まったらまずは座席の混在性を作ることから始めねばなるまい。留学生がせっかくの環境を活かさず、日本語で呼吸をしてしまうのと似たような「残念」さを覚える。翻って自らはどうだろう?むしろ他分野とか、他の生業の人々と交流し過ぎてはいないか?それによって芯がぶれたりはしていないか?活動的で派手な方向性に、嫌悪感を抱かれていないか?あれこれと自省して考えてみる。だがそこで大切なのは「信念」であるとも思い直すこともある。多様性へ開き続けるならば、「信念」の道を歩むしかあるまい。
研究仲間からの「期待」「楽しみ」の言葉
噛み締めて精一杯の務めを完遂しよう
辛さから救ってくれるのは、ゼミの学生たちの笑顔に表れた多様性である。
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