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「平等ですから」ーこころ和むことば

2017-09-27
ジムのロッカールーム
挨拶をよくする好感が持てる一人の男
曰く「平等ですから」こころ和むことば・・・

来月の和歌文学会大会準備に日々追われている中、時に体力は持つだろうかなどと不安を覚えることがないわけでもない。だがそれだけに体力維持と気分転換の意味で、なるべくジムは励行しようとも心掛けている。先日、久しぶりに泳ごうと思ってプールに行った。そのコースは「上中初級」に類別されていて、「連続して泳ぐ」「25m目標」「ゆっくり」と目安が表示されている。筋トレの後ゆえ「ゆっくり」が選択したかったが、そこには3人もの人がまさにゆっくり泳いでいて、そのうち2人はカップルらしい。中級は中級で初老の方々が3人泳いでいる。残るは上級、そこには比較的ジムでよく挨拶をする身体をそれなりに鍛え上げた男性が一人泳いでいた。この状況で自分が選択するのは、やはり「上級」になってしまった。泳ぎ出すとやはり、その男性と速度が大きく違う。しばらくは彼の後ろを狙ってなるべく追いつかれない位置で泳いでいたが、複数回の往復を繰り返すと次第にそうもいかなくなって来た。

筋肉の状態が厳しいことも相俟って、しばらくするとコースの端で僕はしばし停止した。すると男性も僕の後ろから来て停止した。僕はなかなか次の泳ぎに出ることを躊躇していると、男性は「いいですか!」と声をかけて僕の前に泳ぎ出た。彼はたぶん「連続して泳ぎ」たかったのであろう。少々、彼のトレーニングを邪魔したような気になってしまい、その後はあっさりプールから上がってしまった。こんなことがあった。

だが昨日、やはりロッカールームでその男性に会った。僕は気が引けていたゆえ、「先日はお邪魔して失礼しました」と声を掛けた。すると彼から返って来たことばは「いや!ここでは平等ですから」という爽やかなものであった。声を掛けて本当によかった、という爽快感に満たされた一瞬であった。「運動」をするとどうしても、能力の差が顕著になる。だがジムというフィットネスの場では、みんなが「平等」なのだ。様々な格差が露見する社会情勢の中で、その男性の感覚こそ「理性」ではないかと思えて来た。その後、スチームサウナへ。後から入って来た老年の男が、僕の脇の座り位置に乱暴に水をぶちまけ、一瞬イラっとした。だがそのサウナを後にする時、僕はこれ以上ないほど丁寧に自らが座っていた位置に水をかけて退散した。これでいいのだ。

会員としてのマナー以上の「理性」
そんな穏やかな気持ちを失わずにいたい
自らの信念を和やかに守る上で、人はみな平等である。


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