メディアと学生時代
2017-08-31
通信手段の圧倒的な普及「ことば」に関わるのはスマホ上にて
「現実」「真実」「真情」をどう捉えておくか
この10年で、スマホがみるみるうちに普及した。小欄をこうして旅先で投稿するのもスマホからで、講義などのプレゼンテーションソフトのバックアップや、写真やWebのプロジャクター投影などにおいてもスマホが欠かせない。更には航空券や交通時刻検索、宿の予約に至るまで出張における「仕事道具」として何よりも重要な代物である。その前の10年では「携帯」が普及した。ちょうど現職教員をしながら大学院に通っていたので、学校に関する必要な連絡は常時「携帯」を使用できる安心感があると同時に、心のどこかに「拘束感」から逃れない何かがあったように記憶する。さらにその前10年ではパソコンが普及し、手書き作成していたものの多くが整序して制作できるようになった。こう考えるとメディアの普及が人生にも大きな影響を与えているのがよくわかる。
非常勤先で「国語教育へのメディア活用」をテーマとした集中講義が始まった。前述のような話題も提供し学生と対話を始めるが、今の学生たちは既に中高時代からスマホに親しんできた世代である。自己の表現手段としては、「学校」における文章作成を建前としながらも、日常生活においては「スマホへの書き込み」が量の上で圧倒的に優位であろうと考える。コミュニケーションツールとしてのSNSは欠かせないであろうし、世界への窓は常にスマホではないだろうか。それだけに、対面コミニケーションを始めとしたライブ性ある表現伝達手段を考える場が必要なのだと思われる。初日は自己の「国語授業観」を相対化する対話とともに、生きて働く「言語機能」の問題やデジタル教科書を使用した研究授業のあり方などについて講義を展開した。
本日は学生たちからの発表
身近なメディアを利用した「教材開発」と「問い」の提案
午後には外部講師による「メディアと辞書」に関する講演ワークショップがある。
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