お1人さま食事処
2010-07-04
3日(土)土曜日にも関わらず夕刻まで仕事。しかも内容的に、その有効性が問われ、その上、自分が存在しなくとも、その単純かつ一瞬で終了する内容が、終えられていたりすると、虚しさというのも愚かなほどの感情に襲われる。自分が仕事内容を無視でもして、帰ったとでも思われたのか、他の人がその仕事をやってしまっていた。別にもはや、信頼感などという問題を語る気もない。夕刻になると、毎日の夕食をどうしようかと考える。先日行われた宴会で幹事役をやっていたが、ほろ酔い加減に領収証を貰うのを忘れていたので、当該の中華料理店へ。そこで食べようかどうしようか迷ったが、宴会と違って1人で広い店内で食事をするのも気が引ける。店長は気分良く、小生の名前まで覚えていてくれて、親切に対応してくれた。しかしながら、食事中まで話をしているわけではない。又の機会にと思い所用のみを終えて、店を出た。
帰路になる新宿に立ち寄り、書店で本を購入。土曜日の夜は、大勢の人々が新宿の街で飲食に興じているようだ。書店まで歩み行く街路は、なかなかの喧噪である。
結局、地元にある馴染みの寿司屋に行くことにした。理由は明らかだ。寿司を食べたいのは勿論だが、カウンター越しに板さんとする会話を求めていたのである。「暑い、湿気がありますね」など世間話から始まり、W杯のことや、最後は野球など四方山話に興じることができる。板さんも握りながら、この日のお勧めネタなどを紹介してくれて、コミュニケーションが充実した食事が進む。自ずと気分も快復してきて、職場のことなど頭の隅から消えてしまう。
食事をどうするかというのは、とても大きなことだ。最近、1人で食べることが多いので、とりわけその重要性を感じている。人と会話しながら、リラックスしながら、美味しいものを、気分良く食べる。そんな基本が、なかなかままならない中で、食事処の選択は重要である。店の人が親しく家族のように迎え入れてくれて、会話をしながら食事に興じられる店が求められるのだ。しかし、都会でそのような店は年々減ってきた。
学生時代に、大学の傍にはそんな店がたくさんあった。中華料理店におにぎり屋さん、カレー専門店に、母さんのように親しくもお節介にも声を掛けてくれるおばさんがいる喫茶店などなど。大学周辺からも、そうした店が消え始めている。多くの学生は、コンビニで弁当を購入し、店との人的交流などまったくの別世界という環境で、昼食を摂るという。
小生は幸い、寿司屋、小料理屋、洋食屋、ワインバー、など、小欄に登場している店においては、会話をしてくれるので、食事の栄養素のみならず精神が救われる。この日の、寿司屋で改めてそれを感じた。そうだ!このようなお1人様で親しく会話のできる食事処を、たくさん見つければいい。そんな社会との接点を、個々人がもっと大切にするところから、社会は活性化していくのではないだろうか。
最終的には、寿司屋の板さんのおかげで、気分のよい週末となり、快適な就寝を迎えられた。
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