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温かく温めて夏も

2017-06-27
「あんた、なに氷を入れてるん?
 夏でもお湯で飲むとよ」
珈琲もまた同じ、そして公共温泉のことなど

中高現職教員の頃、部活動顧問として夏場の試合などに行くと、夕刻が近づくにつれて水分を補給しない先生がいた。冗談混じりで「思惑があるので」と言っていたが、試合後の懇親会でビールを美味しく飲むためだとすぐにわかった。確かに丸1日屋外で試合をして、顧問教員は審判なども務めてかなりの汗を流し、その後のビールが「美味い」のは確かだ。その流れに乗じて僕も「真似」をしていた20代の頃の思い出がある。だが、今考えてみると酷暑の中「適切な水分補給をしない」ということが「自殺行為」に等しいことと思えて背筋が凍る思いである。水分が奪われた身体内の血液は確実に”ドロドロ”と化し、しかもそこへ冷え切ったアルコールを流し込んでも、決して水分補給にはならず、さらに水分を奪っていく可能性がある。だいたいにして急激な温度変化を身体内にもたらすのは、確実に危険であると思われる。

宮崎に来た当初、街の呑み屋のカウンターで隣に座っていた老人から冒頭のように教わった。東京で焼酎を飲む際には「ロック」か「水割り」を通例としていたが、「夏でもお湯」ということばの響きにも妙な「温かみ」を覚えた。実際に宮崎の芋焼酎は、お湯で呑むのが何より美味しいことに感激し、その後は「夏でもお湯」を実践している。もう一つ呑み屋での面白いと思う会話は、「お湯で呑むと楽」という類のことばだ。”深読み”をすれば「自ら進んで金を払って行なっている酒を呑むことが苦行で、せめて”楽”な道を選択する」と偏屈な解釈をしてしまうことがある。”酒呑み”としては確かに「お湯は楽」だという感覚は納得しつつである。「お湯割」の影響は珈琲にも及び、最近は「夏でもホット」が原則になった。さらには自宅至近に公共温泉があるため、時間さえあれば行くようになった。概ね行く時間が一定して来たので、最近は常連さんたちから声を掛けられるようになった。その裸同士の会話の温かさ。やはり心身は温かく温めて、などと湯煙の中で痛感するのである。

「あたたかさ」とは何か?
闇雲に身体を冷やす行為の愚かさを知る
こころもからだも温かく温めて夏も・・・
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