和歌文学会第63回大会準備進行中
2017-05-21
本年10月21日(土)シンポジウム翌22日(日)研究発表会
翌23日(月)実地踏査
本年10月、上記日程にて和歌文学会第63回大会を宮崎で開催することになっている。昨年来諸々と準備を進めて来たが、いよいよ5ヶ月前となり学会委員会で3日間の予定について提案し審議をいただいた。初日のシンポジウムは、宮崎の歌人・伊藤一彦氏と俵万智氏に加えて、新進気鋭の若手歌人・小島なお氏にパネリストをお願いした。そこに和歌文学会会員で、若山牧水賞受賞者でもある内藤明氏にも加わっていただき、現代歌人が「和歌」の伝統を如何に引き継ぎ作歌活動をしているかといった視点から、「和歌研究と近現代短歌」(仮題)としたシンポジウムとなる。また、「和歌」や「短歌」が国語教育の現場で如何に教材化され未来の子どもたちに継承されているかといった視点で、開催校が教育学部であることの特徴も出してみたいと考えている。
もとより「やまとうた」1300年の歴史を考えるに、「和歌」研究と明治以降の「近現代短歌」は、より積極的に交流は図るべきだと考えている。諸分野において研究状況が細分化して来たことで、「和歌(国文学)」研究者が短歌創作に携わり仕事を両立することが少なくなって来ている。明治時代を考えれば、佐佐木信綱・窪田空穂らに代表されるように国文学者としての仕事と歌人としての仕事が両輪となって、味のある業績が積み重ねられていたと考えられる。また、現代短歌であっても、必ずどこかで「古典和歌」を継承していない訳はない。本年の『角川短歌』新年号では、馬場あき子氏と俵万智氏が、島内景二氏の司会によって『百人一首』に関する対談を展開している。そこではやはり「現代短歌」創作にあたり『百人一首』を身体に通しておくことの重要性が語られているように思われる。「短歌県」を目指そうとする宮崎において、和歌研究と現代短歌の新たな出逢いが模索できればと願うのである。
2日目研究発表者募集中(6月24日〆切)
大会開催場所は「宮崎市民プラザ」
シンポジウムは300名定員の一般公開とする。
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