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普通のことを一生懸命に積み重ねる

2017-04-29
「自分のキャパ以上のことは教えられない
 ゆえに、日々勉強するのが教師だ。」
 ある現職校長先生の言葉から

卒業論文とともに教員養成系学部の仕上げ段階ともいえる公立校実習を控えた四年生を対象に、現職の校長先生をお招きしての実地指導が行われた。やはり「現場」で長年教壇に立ち、また学校内の教員集団をまとめてきたご経験からの話は、説得力がある。どうも大学教員などになると、理屈っぽくなり「現場感覚」からかけ離れた空論を語ってやしないかと、常に自省を促すべきだと考えている。こうした意味では、小生にとっても学びの多い60分間であった。「現場」は「学校」のみならず、海外の日本人学校・教育行政職・大学の実務家教員等々、「教員」は方向性次第で様々な「職」を経験できることも、一つの希望として学生たちに提示された。それでもなお、「地域の子どもたちを育てる」ことや「多様な子どもたち、保護者に対応」することの重要性が、ひしひしと伝わってくるお話の展開であった。

「子どもたちにとって、実習とはいえ、その時は一生に一度の授業なのだ」という言葉には説得力がある。「先生が喋り過ぎない」授業が理想で、「子どもたちに考えさせる」ことが肝要であるとも。また最近は「叱れない先生が多い」との指摘もあったが、やはり教員は時に「叱ること」も必要で、それこそが子どもたちへの愛情ということだろう。幸いにも特に小学校の教員募集は、今後の5年間ほどでかなり枠が広がる傾向にある。学校内の教員組織の年齢構成にも懸念があるが、これから教員になる者にとっては、就職に関してはかなり有利である。過去よりは減給されたとはいえ、やはり教員の給与は安定している。様々に激務であるのは確かであるが、「一生の仕事」として悔いなきのも事実であろう。それゆえに「弱音を吐ける人であるべき」との校長先生のお言葉もあり、人としてのコミュニケーションの大切さを再認識する機会となった。

「普通のことを一生懸命積み重ねる
 それが一流になる唯一の道である」
これは既に「実習」ではなく、「教員」そのものへの道なのである。

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