立ち止まることもいい
2016-11-29
「前向き」ばかりが評価されがちだが後ろを振り返ることで見えて来るものもある
「前を走る」己を見つめてみること
23日に発売され即座に手に入れて以来、桑田佳祐さんのニューシングル「君への手紙」にベタ惚れである。自家用車の中、家のミニコンでと聴く回数は増えるばかり。聞けば聞くほど味が出てくるのがまた、桑田さんの曲の特長でもある。そんな折、初任校の教え子がFacebook上に、その「君への手紙」の一節に感激して歌詞の一部を投稿していた。すぐに返信コメントを書いて、彼とは久しぶりに幾つかの会話をやりとりをすることができた。彼は高校生の頃、サッカー部で頑張りながら常に学級委員長を務めてくれて、学級の纏まりに配慮してくれた人間味豊かな人物である。卒業後も様々な苦労もあったろうが、今でもサッカー関係の仕事に従事し立派に活躍している。人生も年輪を刻むと、このようなフレーズに共感するのかと、彼の感激度からあらためて教えてもらった気がする。
「悔やむことも人生さ
立ち止まることもいい
振り向けば道がある」(桑田佳祐「君への手紙」より)
「学校」という空間では、常に「前向き」であることが教え込まれるように思う。規律正しく背筋を伸ばして、前向きに行動しているのをよしとする。個々人が個々の生き方を模索することが許される筈であるが、今現在でも「集団」に対して一律な「訓示」が為され、校内の行動そのものが「集団行動」に則って行われる場合が多い。子どもたちは、私語をせず目立たず横並びの規律の中に埋没する。集団全体の中での質問や対話などの思考を活性化させる活動については、子どもたちが自主規制してしまうのか、ほとんど「去勢」された如き状態となる。そのような旧態依然な状況をよしとする風潮が、今再び社会に蔓延している。この国の政治に対する関心やコメント力・発表能力を鑑みるに、こうした「規制集団埋没」による悪弊が影響を及ぼしてはいないかと思うこともしばしばだ。
悔やんで立ち止まってもいいのである
猪突猛進の言動はあまりにも惨めなことも
「振り向けば道がある」でもいいのだ。
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