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台風をやり過ごす一夜

2016-09-20
西から東へ九州横断
台風16号をやり過ごす一夜
危機対応を常に考えてこその安全

特段に予定のない敬老の日の一日だった。南西海上で発生し発達して北上してくる台風16号に関しては、先週末の「牧水祭」や「なりきり牧水」に影響が出やしないかと聊か心配はしていた。現に実行委員会の方からは事前に電話をいただき、宿泊予定を中止にして日帰りのみの予定とすることも検討されていた。幸いないことに太平洋高気圧のお陰で台風の北上速度は遅く、先週末には何ら影響は出なかった。もちろんこの敬老の日に、何らかのイベントを企画していた方々も多いであろう。午前中はまだ雨は降り出していなかったので、家の周囲の飛びやすいものを全て室内や庭の倉庫に仕舞い込み、食料も含めて準備万端と整えて夕刻になった。すると急激に豪雨となり、外を見れば自宅前の道路に水が溜まり始めていた。既にお隣さんは、自家用車を他の場所に移動し終えていた。僕の自宅の車庫は後方の庭の方に向けて勾配があり、そこまで自家用車を下げておけばと、まずはその作業に着手。「たぶん大丈夫」と思いながらも、宵闇迫る中での道路冠水には、いつになく大きな不安を覚えたのであった。

何しろ台風本体の雨雲は、これからやって来る。ニュースなどで「夜暗くなる前の避難」などを呼び掛けるケースがあるが、その必要性をひしひしと感じた。そしてまたどんな災害の折にも、「自宅を離れたくない」と頑なに留まろうとする方の姿をテレビ映像などで目にするが、それと同様の思いを心に抱いた。自家用車も他の場所に持っていけば、安全という確証もない。特に車を愛する僕としては、できるだけ傍に置いておきたい気持ちが強い。などと考えながらも、浸水したらどうなるだろうかなどと想像しながら、大学への避難も視野に入れつつ不安な夜を独り過ごした。強い風雨は雨戸に容赦なく叩きつけ、風の唸る音が次第に激しくなる。電灯をつけつつベットでうつろうつろに過ごしていると時折、電気が揺れるように一瞬途絶えたりもする。風雨の音のみならず、何らかの物体が飛ばされる音などもする。だが1時間に1度は勝手口を開けて、自宅前の道路の状況を確認し続けた。そうこうしているうちに明け方となり、ようやく風雨の音は止んだ。それにしてもやはり南国での台風は勢力が大きいまま、上陸するものだ。東京で生活していた頃とは、比較にならないほどの危機感を持たざるを得ない。最近「地球温暖化」の対策についての議論はあまり喧しくないように思うが、実は既に僕たちそれぞれの生活に襲い掛かってきているのかもしれない。

宮崎県内では河川増水や冠水被害も
自然に逆らって造成した街は果たして自然に敵うのか?
近現代の万能感を見直せと、台風が豪語しているかのような一夜であった。
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