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本を愛情を持って語ることー学校図書館司書講習②

2016-08-19
「読みなさい」ではなく
自らが「読んで」魅力を語るということ
本が冒険の連続のようにワクワクしながら愛情を持って・・・

学校図書館司書講習2日目。この日から2日間は「子どもと本を結ぶための方法」というテーマとなる。その初日は「ブックトーク」の実践的なワークショップを展開した。「ブックトーク」とは文字どおり「本を語る」ことで、推薦できると思った本を対象者に案内するように語ることである。「ビブリオバトル」のようにその語りによって、如何にその本を読みたくなったかという人気投票をして勝敗を決める方式もあるが、今回は主に小・中学生を対象として、学校生活のいずれかの場合に具体的に位置付けて、どのような語りが可能かを実際に演習として創ってもらうことにした。最初に持参した「推薦本」について、その本のテーマを一語で示すとともに、新刊本の帯に書かれているような20字以内の主題文(魅力や粗筋)を提示してもらう。それを受講者個々人によって発表してもらい、自らと連携したら面白いと思われる本を持つ”仲間”を見つける。発表後に受講者に任せて、教室内を自由に彷徨して4人を基準に本を語る仲間づくりをする。

類似したテーマの本を持つ者同士で集まる場合もあれば、連鎖的に相反するテーマで引き寄せ合う場合もあり、この化学反応もとても面白い。その後、80分間で班内の本を全て紹介するブックトーク構想を相談する。各班のテーマは多様で、「恋愛」「不思議」「言葉」「貢献」「O」「母親」といった内容で発表が進んだ。クイズや問い掛け、本文朗読や内容の図示など、様々な工夫が構想されていて、受講者同士はもとより僕自身も大変勉強になった。本の魅力を語るということは、やはりその本にどれだけ深い愛情を抱いているかが肝要である。子どもたちの読書を推進する立場ならば、やはり指導者が何より読書家であることが必要だ。今回も受講者の面々は、その本領を十分に発揮していただき、実に楽しくも充実した本の森の冒険が体験できた。そしてまた話の聴かせ方としては、聴き手を前のめりにさせる手法が随所に見られた。「知りたい」という魅力の入り口まで子どもたちを連れて行き、あとは各自の読書に委ねる。教師が「正解を持たない」ことが、今後の学習の要点ともなるが、まさに本の「魅力」を子どもたちが能動的に自己発見できる語りという意味で、即座に現場で応用できるブックトークが展開したといってよい。

読書は勉強にあらず
愛情を持って語れる本を持とう
本が好きになる講習にしなければならないのも自明である。
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