梅雨が明ける前に
2016-07-15
朝から激しい雨音が聞こえる家を出るのも憚られるような激しい降り
梅雨明け近しを感じさせる光景ながら・・・
梅雨明けに豪雨・雷雨はつきものであるが、南国に移住してからその程度の甚だしさに聊か驚きを隠せいない時がある。いやもしかすると、「南国」という地理上の問題ではなく、今や温暖化により豪雨の激しさが全国どこでも増してきたのかもしれない。日本語には雨の種類を使い分ける語彙が、200以上あるとよく云われている。まさに雨と共生してきた風土と民なのであるが、その趣ある事象に変化を来しているのかもしれない。この日は1限の講義がある曜日で8時前に家を出ようとすると、ちょうど激しい降りに思わず躊躇してしまった。約10分ほど待機したが降りは弱くならず、仕方なく「ゴミ出し」をした後に車で大学へと向かった。自宅近辺の道路も側道には水が溜まり、場所によっては車が大きな水しぶきを上げて走る様子が窺える。もちろん僕の車も例外ではなかったが、大学の駐車場に到着し次の難題は研究棟まで歩くこと。傘も役に立たない状況で、青色のシャツを着用していたために、背中を中心に濡れ方が余計に甚だしく見える状態で研究室に辿り着いた。
思い返せばこのような状況を想定して、この地に赴任する際には、アウトドア用品メーカーのレインウェアを購入していた。今にして思えば、なぜそれを着用しなかったのかと思う。たぶん丸3年間で着用したのは数回ほど、なぜか”カッパ”を着用する習慣がない。ましてや春先には、やはりアウトドア用品として撥水性あるパーカーも購入し、肌寒い折に気に入って着用していた。まさしく「宝の持ち腐れ」に後になって気づく始末。よくよく考えてみれば、雨を防ぐのではなく、雨と共生するのがこの風土の文化ではなかったか。それならば濡れるのも粋だと解釈しておいた方が気分的に楽なのかもしれない。昼前から現在進行中の企画に関して、県立劇場の方々と打ち合わせ。シリーズ立ち上げとなる今年は、かなりの手探り状態であるが、お互いに「動きながら考える」といった姿勢で一致。諸々と相談を進めるうちに、やはり「文化」こそ大切にするくにであって欲しいという話題となった。今現在が抱えている問題を、「文化」の力で発信し続ける。地域のささやかな文化発信に取り組んでこそ、明日への希望も見えてくる。そんな柔軟な思いを抱けば、雨もまた「仲間」だと思えるようになった。
天より与えられる「水」の偉大さよ
濡れてこそこの地球に生きているということかもしれない
思い返せば、いつから「雨に濡れてはいけない」と世間が言い始めたのであろうか。
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