声のギアチェンジ

2016-06-02
挨拶のトーン
話を始めても流れの中で可変的に
聞く側の脳を活性化するということ

講演会などで人の話を聞いていると、激しい眠気に襲われたという経験はないだろうか?また映画もそうであるが、朗読会などでも高いびきで寝入ってしまっている人を見ることがある。(それもなぜか中年以上の男性に多い気がする。)話す側の声が単調であり一定の「波」が出来上がってきた時、概ね15分過ぎから20分間を超えると眠気を催すことが多いように思う。こんなことを鑑みて、僕は講義での説明は1テーマ15分以内としている。それでも尚、内容によっては30分ほど説明しなければならないテーマもある。その場合は、余談や譬え話を挿入する工夫とともに、話す声のギアチェンジを行うようにしている。速度の変化、間の取り方、声の高低を織り交ぜたり、声に大小・濃淡をつけたりする。自動車に乗っている際に寝入ってしまった人が、停止して「波」が変わるとすぐに目が覚めることがよくある。こうして脳内に一定の「波」から異質な刺激に転換すると、人は覚醒するということであろう。「パブロフ化」して小脳で反射的処理だけをしていては「意欲」が湧かないことは、先週末からの研究学会の報告でも紹介したが、外部入力の情報に変化を与えることで、大脳に刺激がいくということかもしれない。

ナポレオンは「居眠り」の天才であったとは、よく云われることだ。少ない睡眠時間で戦闘活動を続け、それを馬上での「居眠り」で補っていたと云う。そういえば、僕が学部時代に指導教授と同室の和歌研究で名高い先生は、実に居眠りの「天才」であったとつくづく思う。演習などで学生・院生が発表し始めると、必ず「居眠り」が始まるのだ。そしてなぜか要点や結論を学生が言おうとすると、まなこを見開いておられる。そしてその後の質疑応答や指導の弁は、実に的確なのである。今にして思えば、眼は閉じておられていても大脳は活性化していらしたのではないかと思うのである。聞く側に注目したが、あらためて話す側に戻ろう。簡単に喩えるならば、高速道路を走る車のように単調な話は避けるべきであろう。話す場合に限らず、小学校であれば45分の授業の中で、最低3回はギアチェンジを行う必要があるように思う。曲がりくねった山道や、森林を分け入るような道、そして海風が頬を撫でるような道など、多様な雰囲気を醸成すれば子どもたちの脳は活性化し続けるのでないだろうか。このあたりを、現在教育実習を行っている実習生とも討議したいと考えている。

活性化した「話す 聞く」にするために
表現する側にも理解する側にも工夫が必要だ
人の話を聞く姿勢とは何かと、あらためて考えさせられるのである。

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