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鯛焼きをどう描くか?

2016-04-29
「鯛焼きの絵を描いてみてください」
ある公立小学校校長先生の問い掛け
さてこれで何がわかるのでしょうか?

教務担当教育実習運営副委員長となって、ほぼ1ヶ月が過ぎた。予想以上の実務の多さに、今月は寸分の隙間もなく諸々のことをこなしてきた。だが教職に希望を抱き目を輝かせて実習に臨もうとする学生の姿を見ると、この学部にいてこの仕事に関わる重要な意義をひしひしと感じる。仕事のためにも研究のためにも、時間は自ら創り出すものである。さて、この日も来月の公立校実習に備えた「学部事前指導」を実施した。公立校実習はいわば、学生にとって4年間の実践的学びの集大成である。私立大学などではこの4年生の実習のみであるが、本学では2年生(参観)3年生(授業実習)と附属校での経験を積んだ上での公立校実習ということになるからだ。様々な地域の様々な児童・生徒のいる学校で、これまでの経験を活かして指導に臨む。附属校にはない困難が待ち受けているという意味で、2週間の「プレ教員就職」と位置付けてもよいだろう。僕もこの日には、実務的な説明に加えて「もう実習だと思って教壇に立つな」といった趣旨のことを学生に伝えた。言い訳や独善的な考え方では通らない社会の常識に身を曝した上で、児童生徒と豊かな関係を結ぶ、大きな実践的学びの機会である。

この指導の中心は、市内の公立小学校を代表しある校長先生から実習に臨む心得について話をいただくことである。その中で、冒頭の問いが学生に投げ掛けられた。僕も教室の後ろで話を伺いながら、自らの手帳に「鯛焼き」の絵を描いた。さて校長先生の弁や如何に・・・みなさんはどのように「鯛焼き」を描くだろうか?大抵多くの人が「鯛焼き」を左側に頭(かしら)右側に尾の形式で、絵を描くのだと云う。まさに僕も例外にあらず。校長先生曰く「正面からや後ろからでも、上や下からでも描く可能性はあるのでは」と。教壇に立った際に、子どもたちを一面からしか見ないようではいけない、という趣旨を伝えるための問い掛けであったのだ。先入観に支配されこの人はこのような人だ、といった固定概念に人は囚われがちである。だが対面する人は様々な面を持つ。自らを他者に理解されたいと思う自分の気持ちを考えれば、誰しも慮ることなのであるが、それがなかなか他者に対しては行動できないのが、人間の弱さであろう。

実習のみならず社会での生き方として
「できないことをできると言わない」とも
「早寝早起き朝御飯」教師たる以前に人として・・・
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