入学式の希望
2016-04-05
真新しくもぎこちないスーツ姿広い世界へ踏み出す一歩
大学入学式の頃に抱きし希望を思い出して・・・
4学部と大学院を含め1300人ほどの新入生を迎える入学式。もちろん参列する保護者と関係者を含めると、2倍から3倍の人数となる。学内にその人数が一堂に会する場所もないゆえに、キャンパスから18㎞ほども離れた県下随一のシーガイアコンベンションセンターで、本学の入学式は挙行される。地方放送局のTVニュースではトップでその様子が伝えられ、今年度は特に新学部である「地域資源創成」への注目度が高いようだ。そんな地理的条件での入学式ゆえ、先生方も参列する方は限られているようである。かくいう僕も、赴任時には「大学を知る」ために自ら参列したが、それ以後はキャンパスに留まり自分の時間を持つことにしている。今年度から「教務」となったゆえ、来年は必然的に「受付」として入学式会場に向かうことになりそうである。
それでも午後になるとスーツ姿の新入生と保護者の方々が一部、キャンパスに来訪する。仕事の合間に学食で昼食をとると、そんな光景が随所に見られた。思い出すのは自らが18歳だった頃の入学式である。学ラン角帽姿に身を固め憧れのキャンパスでの入学式は、移動すら大変なほどに混雑していた記憶が鮮明に残る。「文学を学ぶ」ならばこの大学しかないと志望を膨らませた高校時代の結実がその1日に集約されて、一気にこの身に背負うかのような感慨があった。その後の数知れぬ人々との出逢いは筆舌に尽くしがたいが、全てはあの日が出発点に他ならない。「井の中の蛙」でしかなかった僕が、荒波に揉まれるが如く大海に飛び込んだ日でもある。今でも新入生の希望と不安の入り混じった表情を見ると、あの日の自分を思い出すのである。
入学式の気持ちを忘れずに
今まさに学びを提供し支援する立場となった
今日からのオリエンテーションに、そんな気持ちで臨もうと思う。
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