劇場と大学との協働活動へ
2016-04-01
「連携」とは何か?県立劇場・大学・小中高校
そして地域の方々が繋がるには・・・
年度最終日にして新しき地域構想を立ち上げるべく、県立劇場の方と対話の時間を持った。東京のある大学が毎夏実施している「公募制群読劇」に類した企画を、この地でも実現できないかと以前から漠然と構想していた。大学のみで実施すれば自己満足に陥りかねず、学生たちが地域の子どもたちと触れ合う機会にもならない。教育実習の機会はあれど、より日常的に地域の人々と接する機会を設けるのが、国立大学法人・教育学部としての責務でもあろう。また「子どもたち」のみならず、一般の方ともより積極的に交流できることで、「教師」として、いや「大人」として成長する機会となるはずである。それこそが「採用試験」を受験する上でも、大きな「経験」となり学生に磨きをかける結果となるだろう。
赴任してからの3年間で、国語教育講座の学生を中心に「音読・朗読・群読」の意識を随所で高めてきた。赴任当初の4年生などは、殆ど「本気」になることはなかったことが印象深く僕の脳裏に刻まれている。果たして「教師」になった際に、子どもたちに聞かせる次元の「朗読」ができるのか?実に不安であった。それは何も”彼ら”だけではない、「教師」たるものどれほどの「朗読」ができるかという点に目を背けがちだ。それが年を追うごとに「音読・朗読」の意義を理解する学生も増えてきたように実感する。さすればその「朗読」を地域に開いた場で公開していく機会が求められる。またこの2年間に開催してきた公開講座を受講した一般の方々も同じであろう。「聞く」朗読から自ら表現する「朗読」へと考え方が変化したのではと考えている。そして芸術家派遣事業で訪れた小中学校の児童生徒たち、彼らもまたその時間内で表現して終わっているが、さらなる大きな舞台に乗せてあげれば、大きな「夢」が育つのではないかと思うのである。
素地は確実に芽生えている
僕たちがそれをどのように繋ぐか
よりコンパクトな地域で、県立劇場と協働活動を実現するための第一歩を記したのであった。
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