合奏の親和性
2016-02-21
個人で取り組んだ練習それぞれの個性を織り成す
音楽表現に向き合って思うこと
約8年ぶりのライブに向けて、バンドメンバーによるリハーサルが行われた。ここ数ヶ月もの間、移動中の車内で当該曲を聞き込んだり、休日にパーカッションと歌の練習に勤しんできた。僕にとってはあらたな挑戦もあり、実に楽しみな自己改革の機会でもある。何より「表現」することにおいて、研究対象としている「言語」や「詩歌」、また「音読、朗読、群読」などとの共通性を見出すことができて、創造的な発見に満ちた活動なのである。人と人とが結び合い、一つの「表現」を織り成すということ。そこには、個性の輝きとともに親和性ある協働活動でなければならないという矛盾を孕んだ境地が見出せる。他者との関係性を「合」わせて「奏」でることの難しさと大切さを痛感するのである。
短歌創作でも、自分ではよかれと思った表現が、どれほどの共感性を持ち得るかには、誠に微妙な匙加減があるように思う。他者が読んだら、他者が聴いたら、という意味で音楽活動との共通性を痛いほど感じる。自分ではかなり歌えるようになったと思いきや、バンドで合奏すると親和的な表現にはならないこともある。その段になってようやく、己が未熟な過ちをやり過ごしていたことに気づく。ヒトとは根本的に「自惚れ」な動物であるが、親和性の中で自己を客観的に見つめてようやく「人」となる。それゆえに人として、「合奏」することにより生じる親和性に目を開くべきではないかと思う。仲間たちと批評し合い間違いを指摘し合うことで、その小さな社会の中で学ぶことは、計り知れない力を持っているように思う。
親友と奏でる曲の数々
今の自分にできる表現のあり方
合奏の親和性に深い境地を見出す。
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